『バベル:リビルド』
第1話「詰まり」
■テーマ
「誰も悪ではない」
それでも都市は誰かを切り捨てる。
■この話で描くもの
- バベルという都市の構造
- 流通=生命線である世界
- 昇降局の役割
- 外壁民の生存
- 保安群の恐怖
- “守る”ことの暴力性
■冒頭
暗闇。
遠くで金属音。
蒸気。
巨大都市内部。
配管の鼓動。
液体循環音。
■違法区画
B-19外壁区画。
違法増築群。
鉄骨。
溶接火花。
仮設通路。
住民たち。
子供。
給水待ち。
空タンク。
壁面には:
「本日配給停止」
怒号。
外壁民たち
- 水が来ない
- 配給制限
- 下層切り捨て
への不満。
しかし暴徒ではない。
彼らは:
“工事”
をしている。
■ヒナセ初登場
雨宮ヒナセ。
配管外壁。
ワイヤー移動。
工具袋。
ヘルメット。
汗。
巨大主幹配管へ、 ホットタッピング工具を固定。
下ではボルドが怒鳴る。
ボルド
外壁工事責任者。
元正規技師。
都市から切り捨てられ、 外壁民側へ流れた。
彼は知っている。
「このままでは区画が死ぬ」
ことを。
■工事内容
外壁民たちは:
“違法淡水循環炉”
を増設している。
都市主幹配管へ接続し、 独自水循環を成立させる計画。
しかし:
- 主幹流路は止められない
- 接続には巨大負荷
- 圧力変動発生
する。
ボルド
「あと40分だ!!」
ヒナセ
低速ドリル起動。
重い金属音。
ゴゴゴゴゴ……
配管へ穴を開け始める。
■昇降局
巨大エレベーター前。
城崎ナギ。
白制服。
少し乱れた髪。
疲労。
通信受信。
レイカ音声
「B-19流量低下」 「違法接続確認」
ナギ、 舌打ち。
巨大エレベーターが来ない。
周囲には:
- 作業員
- 負傷者
- 保安群
- 技師
災害現場感。
■エレベーター内部
超巨大縦坑。
満員。
蒸気。
鉄臭い空気。
ナギ、 壁にもたれる。
呆けた顔。
だが:
「状況確認からね……」
自分を切り替える。
■管制室
旧原発のような巨大制御室。
大量オペレーター。
空中ディスプレイ。
都市断面図。
篠宮レイカ初登場。
14歳。
完璧に制服を着ている。
無機質。
しかし真面目。
ナギ
「状況」
レイカ
「B-19主幹応力限界接近」 「違法循環炉起動準備」
空中ディスプレイに:
- 流量変化
- 圧力分布
- 崩落予測
表示。
ナギ
「止めると?」
レイカ
「今なら止まります」 「起動後は不可逆」
ナギ
「あと何分」
レイカ
「……39分」
■保安群ブリーフィング
工場のような格納庫。
巨大制圧フレーム。
S-07 アンカー。
白い装甲。
立花セナ搭乗準備。
短髪。
ジト目。
白パイロットスーツ。
緊張。
九条カイ、 無言で装備確認。
ナギ
作戦説明。
「目的は排除じゃない」 「接続停止と主幹保護」
「住民多数」 「崩落危険あり」
「撃つなとは言わない」 「でも壊しすぎるな」
全員、 沈黙。
なぜなら:
“無理な任務”
だから。
■発進
格納庫シャッター開放。
蒸気。
赤警告灯。
制圧フレーム前進。
重い足音。
工事機械のような巨大感。
■降下
超狭い昇降路。
縦坑。
ギリギリの横幅。
蒸気。
赤灯。
セナ、 操縦席。
ヘルメット越し。
汗。
呼吸。
彼女は理解している。
相手が:
“生きるために工事してる”
ことを。
でも止めなければ:
下流が死ぬ。
■現場到着
外壁区画。
足場。
ワイヤー。
火花。
住民。
工事続行中。
■初接触
保安群、 停止要求。
しかし:
外壁民から見れば、
「また奪いに来た」
だけ。
ヒナセ
「あと少しなんだよ!!」
ボルド
「時間稼げ!!」
戦闘開始。
■戦闘
外壁民:
- ワイヤー機動
- 溶接火炎
- 配管移動
- 即席爆薬
保安群:
- 重装甲
- シールド
- 制圧推進
制圧フレーム、 遅い。
だが:
一撃が重い。
■セナの事故
外壁民が群がる。
視界不良。
振り払う。
一人が吹き飛ぶ。
沈黙。
セナ、 硬直。
彼女は:
「やってしまった」
と理解する。
しかし戦闘は続く。
■工事進行
背景で:
- 穿孔
- 溶接
- バルブ準備
続行。
レイカ:
「主幹応力上昇」
ナギ:
「急いで」
■崩落
違法増築、 限界。
戦闘振動。
流量変化。
支柱破断。
住民悲鳴。
大量崩落。
■セナの選択
逃げれば助かる。
しかし:
S-07 アンカー、 崩落構造物を支える。
敵も味方も救う。
外壁民、 呆然。
ヒナセ、 止まる。
■静寂
蒸気。
軋むフレーム。
震えるセナ。
■後処理
工事停止。
しかし:
完全解決ではない。
B-19は、 また水不足になる。
誰も救われていない。
■選別局
静かな観測室。
古い端末。
コーヒー。
榊真琴。
水無瀬澪。
都市映像。
真琴
「保った方だ」
澪
「……まだ住民がいます」
真琴
「だから苦しい?」
澪、 答えられない。
■ラスト
現場。
夜。
固定されたS-07。
汚れたパイロットスーツ姿のセナ。
呆然。
震えている。
近くにナギ。
ナギ、 缶コーヒー置く。
ナギ
「慣れるな」
セナ
「……」
ナギ
「でも壊れるな」
遠くで都市循環音。
END.