『バベル:リビルド』象徴ビジュアル
画像生成向け構図指示の設計ガイドライン Version 1.0
作成日:2026-07-18
適用範囲:象徴ビジュアル、キービジュアル、劇中カット、複数人物の日常場面、工学・制度・生活を含む場面
0. 文書目的
本資料は、『バベル:リビルド』のシーン内容を画像生成AIへ渡す際に、物語上の意味、人物配置、姿勢、演技、服装、小物、背景、画面上の優先順位を、再現可能な構図指示へ変換するための設計ガイドラインである。
単に「詳しいプロンプトを書く」ことを目的としない。
画像生成で起きやすい以下の問題を、初期設計の段階で減らすことを目的とする。
- 人物の入れ替わり、融合、年齢変化、性別変化
- 複数人物の外見や服装の混同
- 指定していない座り方や家具への置換
- 女性人物の不要な性的強調
- 小物の消失、別物への置換、持ち手の混乱
- 指差し、接触、視線などの演技の誤読
- 背景が清潔な未来施設、廃墟、スラムなどへ極端化すること
- 表札や表示文字の誤記
- 部分修正時に構図全体が変化すること
- 場面の出来事は合っていても、象徴したい意味が伝わらないこと
本資料の最重要原則は次の通り。
象徴ビジュアルは、シーンのあらすじを一枚へ詰め込むものではない。
そのシーンで起きた関係変化、判断、矛盾、余韻を、人物の距離、姿勢、視線、道具、空間によって可視化するものである。
1. 象徴ビジュアルの設計原則
1-1. 最初に「一枚で伝える意味」を一文で決める
構図や衣装を考える前に、画像の本質を一文で定義する。
良い定義:
昨日まで巨大機械を介して対峙していた者たちが、今日は同じ宿舎の廊下で生活者として出会い直す。
悪い定義:
ボルド、ナギ、レイカ、セナが宿舎で昼食を取っている。
後者は出来事だけで、何を象徴する画像なのかがない。
一文には原則として以下を含める。
- 誰と誰の関係か
- 何が以前と変わったか
- 現在の距離はどこまで縮まったか
- まだ解消されていない緊張は何か
1-2. シーン全体ではなく「決定的な一瞬」を選ぶ
画像一枚で、移動、説明、食事、遭遇、会話、別れを同時に描かない。
最も象徴性の高い一瞬を選ぶ。
選定基準:
- 人物関係の変化が同じ画面に存在する
- 重要人物の役割が姿勢や距離で区別できる
- 象徴物を無理なく置ける
- 台詞がなくても大筋を誤解しにくい
- 前後の出来事を想像できる余白がある
1-3. 「仲良くなった」ではなく、現在の正確な距離を描く
画像生成AIは、複数人物の食事場面を家族団らん、歓迎会、友人同士のピクニックへ寄せやすい。
そのため、関係性は感情語だけでなく物理的距離として指定する。
例:
- 同じシートには座るが、肩は触れない
- 自室へは招かず、廊下で食事する
- 相手を見るが、身体は完全には向けない
- 笑顔ではなく、口元だけがわずかに緩む
- 道具は一部だけ返され、欠けた場所が残る
2. 設計工程
象徴ビジュアルは、以下の順番で設計する。
- 物語上の核心を一文で定義
- 切り取る瞬間を決定
- 画面内の情報優先順位を決定
- 人物数と画面上の位置を固定
- 人物識別の対比を設計
- 人物ごとの姿勢と重心を固定
- 両手、視線、表情、接触対象を固定
- 服装、肌の露出、履物を固定
- 必須小物と配置を固定
- 背景の構造、生活感、劣化度を固定
- 誤解されやすい要素を特定
- 絶対条件・重要条件・補助条件へ分類
- 統合プロンプトを組み立てる
- 生成後チェックを行う
- 必要な場合のみ部分修正または後工程修正
この順序を逆転させない。
先に人物の服や画風を細かく決めると、画像の意味が曖昧なまま装飾だけが増える。
3. 画面内優先順位の設計
3-1. 条件を三段階に分類する
絶対条件
変更されると画像の意味、人物、世界設定が壊れる条件。
例:
- 人物数と人物の組合せ
- 誰が座り、誰が立っているか
- レイカが14歳に見えること
- ボルドがセナ本人ではなく床の靴下を指すこと
- 舞台が職員宿舎の廊下であること
- ナギとセナが別人物として識別できること
重要条件
欠けても意味は残るが、人物性や世界観が弱くなる条件。
例:
- ナギのロックグラス
- 三人分の靴
- セナの洗濯籠
- 廊下の露出配管と補修跡
- 食事の内容
補助条件
画面の質感や情報密度を高める条件。
例:
- 壁の擦り傷
- 乾燥中の衣類
- 缶詰の種類
- 小さな収納箱
3-2. 条件を増やしすぎない
禁止事項や小物を無制限に増やすと、生成AIは優先順位を失い、重要な条件まで落とす。
目安:
- 絶対条件:5~10項目
- 重要条件:5~10項目
- 補助条件:必要な分だけ。ただし画面を埋めすぎない
同じ条件を表現だけ変えて何度も書くより、画面上の位置と動作を具体化する方が有効。
4. 複数人物の構図設計
4-1. 人物を「画面上のスロット」として固定する
複数人物を名前だけで列挙しない。
各人物へ以下を割り当てる。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 画面位置 | 画面左、中央、右前景、奥など |
| 深度 | 前景、中景、背景 |
| 身体の向き | 正面、3/4、横向き、背中など |
| 高さ | 立位、椅子、床座、しゃがみなど |
| 重心 | 壁へ預ける、前傾、直立など |
| 視線 | 誰または何を見ているか |
| 右手 | 何を持つ、何を指す、どこに置くか |
| 左手 | 同上 |
| 脚 | 座り方、膝、足先、履物 |
| 表情 | 感情ではなく顔の具体的変化 |
人物配置は「画面から見て左/右」で統一し、登場人物本人の左右と混同しない。
4-2. 人物数を管理する
主要人物が多いほど、外見混同、手足の融合、服装交換が増える。
原則:
- 1~3人:精密な演技に向く
- 4人:位置と役割の固定が必須
- 5人以上:全員を同じ精度で描かず、主役と背景人物を分ける
- 群衆:個人識別を求めず、職種、密度、動線を指定する
4-3. 人物同士のシルエットを重ねすぎない
人物の腕、髪、脚、小物が重なると、融合や持ち主の交換が起きやすい。
- 顔の輪郭を他人物と重ねない
- 手持ち小物を別人物の胴体前へ置かない
- 座る人物の脚を交差させない
- 前景人物が主要人物の手を隠さない
- 指差し先を別人物の身体と一直線にしない
5. 人物識別の設計
5-1. 名前ではなく、対比で識別させる
画像生成AIは人物名だけでは区別できない。
同じ画面に出る人物同士について、以下の差を明示する。
- 年齢
- 身長と体格
- 髪色
- 髪の長さ
- 輪郭
- 眼鏡の有無
- 制服と私服
- 色相
- 姿勢
- 感情の出し方
例:ナギとセナ
| 項目 | ナギ | セナ |
|---|---|---|
| 年齢印象 | 29歳前後の管理者 | 19歳の若い保安員 |
| 髪 | 肩までの黒髪 | 顎までの暗い茶色のショートボブ |
| 服 | 白い制服 | 赤いもこもこパーカーとグレーのスウェット |
| 状態 | 座って平静 | 立って困惑 |
| 表情 | 疲労した目、口元だけ緩む | 眠気が消え、警戒と困惑 |
5-2. 年少人物は年齢を最優先で固定する
「天才技術者」「大人びた職員」など役割を先に書くと、成人化しやすい。
年少人物は以下の順で定義する。
- 実年齢と年齢相当
- 成人ではないこと
- 身長と体格
- 顔の幼さ
- 服装
- 役割上の能力
- 年相応の反応
例:
14歳、中学生相当の小柄な少女。成人女性の体格ではない。丸みのある幼い輪郭と柔らかい頬。技術職員として制服を整えているが、表情には年相応の好奇心が残る。
5-3. 「疲労」「妖艶」「無気力」を混同させない
女性人物へ「疲れている」「力が抜けている」とだけ書くと、半開きの口、潤んだ目、身体の曲線を強調した姿勢へ寄る場合がある。
疲労は職務と身体状態に分解して書く。
例:
- 目の下に疲労
- 姿勢は壁へ預ける
- 管理者として視線は安定
- 口は閉じる
- 感情を抑えた無表情
- 口元だけがわずかに緩む
- 色気、媚び、恍惚、挑発はない
性的強調を避けたい場合は、禁止だけでなく以下を肯定形で指定する。
- 不透明な布地
- 肌の露出範囲
- 実用的な姿勢
- 自然なカメラ高さ
- 脚より顔と手へ視線誘導
6. 姿勢・動作・演技の設計
6-1. 抽象的な動作語を避ける
曖昧な例:
- 床に座っている
- 疲れている
- 靴下を指している
- 警戒している
- 仲良く食事している
具体的な例:
- 壁に背を預け、片膝を立て、もう片脚を横へ流して座る
- 洗濯籠を胸の前へ盾のように抱え、一歩だけ後退する
- 腕を低く下げたまま、床へ落ちた靴下を斜め下向きに指す
- 眠たげだった目が開き、相手の手元へ視線を移す
- 同じシートに座るが、肩や身体は接触しない
6-2. 一人ごとに座り方を固定する
「全員が床に座る」では不十分。
各人物について以下を決める。
- あぐら
- 正座
- 横座り
- 片膝立ち
- 脚を伸ばす
- 壁へ背を預ける
- しゃがむ
- 立つ
さらに、椅子を使わないなら「床座」と「椅子禁止」を両方書く。
6-3. 両手を必ず割り当てる
主要人物の両手を未指定にすると、指の破綻、小物消失、人物間の小物交換が起きやすい。
例:
| 人物 | 右手 | 左手 |
|---|---|---|
| ナギ | 水の入ったロックグラス | パン |
| ボルド | パン | 床の靴下を低く指す |
| レイカ | 缶詰またはスプーン | 缶を支える |
| セナ | 洗濯籠の右側 | 洗濯籠の左側 |
6-4. 誤読される動作は「対象・方向・強度」を指定する
指差し、身体接触、武器、工具、凝視は誤読されやすい。
指定項目:
- 動作の対象
- 指先または視線の方向
- 腕の高さ
- 相手との距離
- 顔が向く先
- 行為の強度
- 禁止される誤読
例:
ボルドはセナ本人を指差さない。腕を腰より低く下げ、床へ落ちた靴下を斜め下向きに示す。顔も靴下へ向ける。注意、糾弾、威嚇ではなく、落とし物の存在を静かに知らせるだけ。
6-5. 途中状態より完了状態を使う
「落ちそう」「振り向きかけ」「立ち上がろうとしている」などの途中状態は、対象や方向が曖昧になりやすい。
可能なら以下へ置き換える。
- 落ちそうな靴下 → すでに床へ落ちた靴下
- 振り向きかける → 顔だけ相手へ向けている
- 手を伸ばしかける → 指先が小物の直前で止まっている
途中状態自体が物語上必要な場合は、開始位置、終了方向、現在位置を指定する。
7. 服装・履物・肌の露出
7-1. 服装は人物単位で完結させる
複数人物の服装をまとめて書くと、衣装が交換されやすい。
人物ごとに、上から順に記載する。
- 髪
- 顔、眼鏡
- 上半身
- 下半身
- 脚部
- 履物
- 装備
- 今回だけの乱れや汚れ
7-2. 靴の有無と置き場所を決める
床座の場面では必須。
- 誰が靴を脱ぐか
- 誰が履いたままか
- 靴下、ストッキング、裸足のどれか
- 脱いだ靴をどこへ置くか
- 靴の数が人物数と合うか
7-3. 肌を見せない場合は素材まで指定する
「肌を見せない」だけでなく、以下を指定する。
- 黒い不透明ストッキング
- 厚手の制服布
- 胸元は閉じる
- 裾が不自然にめくれない
- カメラは脚線を主役にしない
8. 小物設計
8-1. 小物には物語上の役割を与える
小物を単なる背景装飾として列挙しない。
| 小物 | 物語上の役割 |
|---|---|
| 隙間ゲージ | ボルドへ返された最小単位の信頼 |
| ロックグラス | ナギの私生活と仕事終了の切替 |
| 洗濯籠 | 非番のセナ、戦闘時との落差 |
| 仮ID | 自由と監視が同居する暫定的な都市接続 |
| 床の靴下 | 敵対者同士を日常のやり取りへ変える媒介 |
8-2. 必須小物は「誰が・どの手で・どう見えるか」を書く
悪い例:
ナギの近くにロックグラス。
良い例:
ナギの右手には、古びた分厚い透明ロックグラス。中身は酒ではなく水。グラスは床へ置かず、画面から形が確認できる角度で持つ。
8-3. 小物の置換を防ぐ
置換されやすい小物は、類似品を禁止する。
例:
- ロックグラスを金属マグや紙コップへ変更しない
- 工具を武器へ変更しない
- 配給端末を大型モニターへ変更しない
- 洗濯籠を旅行鞄へ変更しない
9. 背景・世界観の設計
9-1. 背景は「建設時の骨格」と「現在の生活」を分けて書く
バベルの空間は、単一の形容詞で書くと極端化しやすい。
例:職員宿舎
建設時の骨格
- 元は規格化された職員宿舎
- 同じ寸法の廊下と部屋
- 金属扉
- 共用設備
現在の変化
- 長年の補修
- 後付け配線
- 交換された不揃いな扉
- 露出配管
- 塗装の剥がれ
- 廊下へ張り出した生活用品
極端化の防止
- 清潔な未来ホテルではない
- 全面崩壊した廃墟ではない
- 治安崩壊したスラムではない
- 現在も人が管理し、生活し、補修している
9-2. 背景情報は主役を圧迫させない
背景へ配管、配線、掲示板、工具、衣類、箱、標識を詰め込みすぎると、人物と小物が消える。
背景要素は、その場面で有効な2~4種類を優先する。
9-3. 光は時間と制度を表現する
光源も抽象的な「シネマティック照明」だけにしない。
- 時刻
- 自然光の有無
- 主光源
- 色温度
- 最も明るい対象
- 最も暗い領域
- 警告灯の有無
日常場面で過剰な逆光やネオンを使うと、事件性やロマンスを誤って付加する場合がある。
10. 文字・表札・HUD
10-1. 画像生成AIへ正確な文字を要求しすぎない
人名、数値、制度用語、長文表示は誤記されやすい。
特に固有名詞では以下が起きる。
- 漢字の置換
- 同音姓への変化
- 別人物名の混入
- 表札が名簿や掲示板へ変化
- 不要な文字の増殖
10-2. 文字を画面上の重要要素にする場合
- 表示数を最小限にする
- 表示位置を固定する
- 表札、端末、掲示板など媒体を固定する
- 表示してはいけない文字も指定する
- 最終的な文字修正を後工程で行う前提を持つ
10-3. 文字は意味と絵を分離できるよう設計する
可能なら、文字が多少崩れても構図の意味が成立する画像にする。
文字が正確でなければ場面が理解できない構図は、生成画像として不安定。
11. 禁止事項の設計
11-1. 禁止事項は「画面の意味を壊すもの」に絞る
有効な禁止事項:
- 人物の入れ替わり
- 年少人物の成人化
- 工具の武器化
- 仮保護空間の監獄化
- 食事場面の家族団らん化
- 女性人物の不要な性的強調
- 指差しの威嚇化
細かすぎる禁止事項を大量に並べると、重要度が埋もれる。
11-2. 禁止だけでなく正しい状態を書く
悪い例:
色気禁止。脚の強調禁止。
良い例:
管理者らしい落ち着いた無表情。黒い不透明ストッキング。壁へ背を預けた実用的な休息姿勢。カメラは顔と手元を中心にし、脚線を視線誘導に使わない。色気や媚びはない。
11-3. 矛盾する指示を入れない
例:
- 「無表情」と「明るく笑う」
- 「自然な日常」と「劇的なローアングル」
- 「全員を大きく描く」と「長い廊下の奥行きも主役」
- 「人物同士を近づける」と「身体を重ねない」
両立させたい場合は程度と優先順位を書く。
12. 初回生成用プロンプトの推奨構造
以下の順番で記述する。
12-1. 基本仕様
- 作品名
- シーン番号と題名
- 画像用途
- 画風
- アスペクト比
12-2. 画像の本質
一枚で伝える関係変化を一文で記載。
12-3. 舞台
場所の骨格、現在の状態、極端化防止。
12-4. カメラ
- 画角
- カメラ位置
- カメラ高さ
- レンズ感
- 前景、中景、背景
12-5. 人物数と配置
人物数を固定し、画面位置と深度を指定。
12-6. 人物別定義
一人ずつ以下を記載。
- 年齢、体格
- 髪、顔
- 服装
- 画面位置
- 姿勢
- 両手
- 脚と履物
- 視線
- 表情
- 今回の演技
- 禁止される誤読
12-7. 小物と背景
必須小物、食事、工具、扉、配管など。
12-8. 光と色
時間、光源、色温度、人物間の色分け。
12-9. 禁止事項
絶対条件を壊す誤生成だけを列挙。
13. 初回生成用設計テンプレート
# [シーン番号]『[題名]』象徴ビジュアル設計
## 画像用途
象徴ビジュアル/キービジュアル/劇中カット/背景設定
## 一枚で伝える意味
[誰と誰の関係が、何から何へ変わったかを一文で記載]
## 切り取る瞬間
[画面上の一瞬]
## 絶対条件
-
-
-
## 重要条件
-
-
-
## 基本仕様
- 画風:
- アスペクト比:
- 画角:
- カメラ位置:
- カメラ高さ:
- レンズ感:
## 空間
- 建設時の骨格:
- 現在の変化:
- 生活・稼働の痕跡:
- 避ける空間上の誤解:
## 画面内優先順位
1.
2.
3.
## 人物配置
| 人物 | 画面位置 | 深度 | 高さ | 身体の向き | 他人物との距離 |
|---|---|---|---|---|---|
| | | | | | |
## 人物別演技
### [人物名]
- 年齢・体格:
- 髪・顔:
- 服装:
- 姿勢・重心:
- 右手:
- 左手:
- 脚・履物:
- 視線:
- 表情:
- 今回の演技:
- 誤解防止:
## 必須小物
| 小物 | 所有者 | 位置 | 状態 | 物語上の役割 |
|---|---|---|---|---|
| | | | | |
## 光・色
- 時刻:
- 主光源:
- 色温度:
- 最も明るい場所:
- 人物の色分け:
## 文字・表示
- 必須文字:
- 表示位置:
- 表示禁止文字:
- 後工程修正の予定:あり/なし
## 禁止事項
-
-
-
## 生成用統合プロンプト
[上記を優先順位順に文章化]
14. 部分修正の設計
14-1. 「完全維持」は保証ではない
画像生成AIへ「それ以外を完全維持」と書いても、画像全体が再解釈される可能性がある。
したがって、初回生成で以下を可能な限り完成させる。
- 構図
- カメラ
- 人物数
- 人物配置
- 座り方
- 服装
- 主要小物
後工程は、表情、髪、細かな衣装差、文字、小物の軽微な修正へ限定する。
14-2. 修正対象を限定列挙する
悪い例:
ナギをもっと管理者らしく直す。
良い例:
前画像の構図、カメラ位置、人物数、人物配置、背景、扉、表札、食事、全人物の座り方と服装を維持する。変更対象はナギのみ。ナギの変更箇所は、髪、表情、ストッキングの三点だけ。それ以外は変更しない。
14-3. 修正指示テンプレート
前画像を参照。
## 維持する要素
- 構図
- カメラ位置と画角
- 人物数
- 人物配置
- 背景
- 服装
- 姿勢
- 小物
- 光
## 変更対象
[人物名または物体名]のみ。
## 変更箇所
1.
2.
3.
## 変更禁止
- 上記以外の人物
- 人物の位置
- カメラ
- 背景
- 既に正しい小物
14-4. 修正を打ち切る判断
修正するたびに別の重要条件が壊れる場合は、その画像への追加修正を続けない。
- より良い基礎画像へ戻る
- 初回プロンプトを改善して再生成する
- 文字だけ後工程で直す
- 局所編集が可能なら対象範囲を限定する
一枚への連続修正が、常に最短経路とは限らない。
15. 生成後チェック
15-1. 判定順序
細部の美しさより先に、以下の順で確認する。
- 画像の本質が伝わるか
- 人物数と人物配置が正しいか
- 人物識別ができるか
- 姿勢と動作が正しいか
- 年齢と体格が正しいか
- 服装と履物が正しいか
- 必須小物があるか
- 背景が世界観と整合するか
- 手指、脚、接触、遠近法に破綻がないか
- 文字を修正する必要があるか
15-2. 修正優先度
再生成または大幅修正
- 画像の意味が違う
- 人物が入れ替わっている
- 年齢や性別が違う
- 配置や姿勢が物語を壊す
- 背景が別の場所に見える
部分修正
- 髪型
- 表情
- ストッキングや衣装の一部
- 小物の種類
- 軽微な手指破綻
後工程修正
- 表札
- HUD文字
- 数値
- 小さな記号
- 微細な色調整
15-3. 最終判定文
生成前に設定した「一枚で伝える意味」を、画像だけを見て言い直せるか確認する。
出来事の説明しかできず、関係変化や思想が読み取れない場合、象徴ビジュアルとしては未完成。
16. 失敗類型と対策
| 失敗 | 原因 | 初期設計での対策 |
|---|---|---|
| 全員が同じ座り方 | 「床に座る」という包括指定 | 人物ごとに脚、重心、壁との関係を指定 |
| 椅子が追加される | 座面が未指定 | 床座と明記し、椅子禁止 |
| 人物が成人化する | 職業や能力を先に強調 | 年齢、体格、顔の幼さを先に記載 |
| 女性が性的に描かれる | 疲労、脚、横座りが曖昧 | 不透明素材、実用姿勢、顔と手への視線誘導 |
| 指差しが威嚇になる | 指す対象と方向が曖昧 | 対象、腕の高さ、指先、顔の向き、強度を指定 |
| 小物が消える | 背景小物として列挙 | 所有者、左右の手、状態、画面上の見え方を指定 |
| 人物の服装が混ざる | 複数人物を一段落で定義 | 人物別に頭から足まで完結して記載 |
| 背景が未来ホテルになる | 「SF職員宿舎」だけで指定 | 元規格+補修堆積+極端化防止を記載 |
| 背景がスラムになる | 劣化、錆、雑然だけを強調 | 稼働、管理、清掃、通行可能性を併記 |
| 表札が誤る | 正確な日本語文字を生成に依存 | 表示数を減らし、後工程修正を前提化 |
| 修正で全体が変わる | 変更対象が抽象的 | 維持項目と変更箇所を列挙、修正回数を限定 |
| 仲良しグループに見える | 食事=団らんと解釈 | 距離、表情、接触なし、暫定関係を物理化 |
17. 『バベル:リビルド』固有の注意
17-1. 世界観は「汚れ」ではなく「稼働の堆積」で描く
バベルは廃墟ではない。
錆、油、粉塵、増改築、露出配管があっても、設備は現在も使われ、誰かが補修している。
17-2. 工具を武器にしない
工具を持つ人物が敵対していた場合、AIは武器や威嚇へ寄せやすい。
- 作業姿勢
- 点検動作
- 工具の種類
- 刃先の向き
- 他人物との距離
を指定する。
17-3. 立場の対立を悪役表現へ変えない
管理者、外壁民、保安員、避難民の対立は、善悪ではなく責任と制約の違い。
表情を悪意、狂気、冷笑へ寄せない。
17-4. レイカを成人扱いしない
レイカは高い業務能力を持つが14歳。
画像では、能力より先に年齢、体格、顔立ち、年相応の反応を固定する。
17-5. 象徴物は前シーンから引き継ぐ
工具、空白化した地図、古い写真、ロックグラス、模型、洗濯物など、前後シーンで意味を持つ物を優先する。
単発の格好いい小物を追加しない。
18. 最終チェックリスト
物語
- [ ] 一枚で伝える意味が一文で定義されている
- [ ] シーン全体ではなく決定的な一瞬を選んでいる
- [ ] 関係変化が人物の距離と姿勢に変換されている
- [ ] 全面的和解、悪役化、恋愛化などの誤読を防いでいる
構図
- [ ] 人物数が固定されている
- [ ] 各人物の画面位置と深度が決まっている
- [ ] 前景、中景、背景が整理されている
- [ ] カメラ高さとレンズ感が人物演出に合っている
- [ ] 人物のシルエットと手が過度に重ならない
人物
- [ ] 年齢と体格が最初に定義されている
- [ ] 同画面の人物同士に識別可能な差がある
- [ ] 姿勢、重心、両手、脚、視線が指定されている
- [ ] 抽象的な感情語が具体的な顔と身体へ変換されている
- [ ] 年少人物の成人化を防いでいる
- [ ] 不要な性的強調を防いでいる
小物・服装
- [ ] 必須小物の所有者と位置が決まっている
- [ ] 左右どちらの手に持つか決まっている
- [ ] 履物の有無と置き場所が決まっている
- [ ] 小物の置換や武器化を防いでいる
背景
- [ ] 建設時の骨格と現在の変化を分けて記載している
- [ ] 現在も稼働・管理されている痕跡がある
- [ ] 清潔な未来施設、廃墟、スラムへの極端化を防いでいる
- [ ] 背景情報が人物を圧迫していない
生成・修正
- [ ] 絶対条件、重要条件、補助条件を分けている
- [ ] 禁止事項を意味を壊す項目へ絞っている
- [ ] 正確な文字を後工程で直す可能性を検討している
- [ ] 部分修正時の維持要素と変更対象を列挙できる
- [ ] 修正継続より再生成が適切か判断できる
19. AI再読込用要約
象徴ビジュアルの画像生成指示は、物語のあらすじではなく、関係変化を一枚の空間配置へ変換して設計する。
最初に「一枚で伝える意味」と「切り取る一瞬」を決める。次に、人物数、画面位置、深度、姿勢、重心、両手、脚、履物、視線、表情、小物を人物ごとに固定する。
複数人物は名前だけで識別させず、年齢、体格、髪、服装、色、姿勢、役割の対比で区別する。年少人物は能力より先に年齢と体格を定義する。疲労した女性人物は色気へ誤読されないよう、職務上の平静、実用的な姿勢、不透明な服地、顔と手への視線誘導を指定する。
指差しや接触は、対象、方向、腕の高さ、顔の向き、強度まで書く。「落ちそう」など曖昧な途中状態より、「床へ落ちている」など完了状態を使う。
必須小物は、所有者、持つ手、位置、状態、物語上の役割を指定する。背景は、元の規格構造と、その後に堆積した補修・生活を分けて書き、未来ホテル、廃墟、スラムへの極端化を防ぐ。
条件は絶対条件、重要条件、補助条件へ分ける。禁止事項は画面の意味を壊すものへ絞り、正しい状態を肯定形でも記載する。
部分修正では「完全維持」を保証と考えない。維持する構図、人物、背景、小物を列挙し、変更対象と変更箇所を限定する。表札、HUD、数値など正確な文字は後工程修正を前提にする。
生成後は、美しさより先に、画像の本質、人物数、配置、識別、姿勢、年齢、服装、小物、背景、身体破綻、文字の順で確認する。
20. このガイドラインの核心
画像生成AIへ渡すべきなのは、設定の量ではない。
誰が、画面のどこで、どの姿勢を取り、どの手に何を持ち、誰をどう見ているかという、意味を持った配置である。
象徴ビジュアルの品質は、生成後の修正回数ではなく、生成前にどれだけ物語を画面上の具体へ変換できたかで決まる。