読んだ。 大筋はかなり理解できたし、3話後半で何をやろうとしているのかも見えてきた。
今の理解をまとめると、
- 選別局は「都市を生かすための制御解体」を行う。
- **昇降局(カイ・セナ)**はその現場施工を担う工学者。
- **外壁民(ボルド・ヒナセ)**は応急工学で少しでも時間を稼ぎ、人を逃がそうとする。
- 両者とも工学者であり、勝負は武力ではなく荷重経路の奪い合いになる。
- クライマックスは「切る者」と「支える者」の仕事が同時進行し、その間を縫うように外壁民が都市の癖を利用して抵抗し、最後に巨大構造物がゆっくり動き出す、という流れ。
かなり『バベル』らしい方向性になってる。
特に良いと思った点
一番好きなのは、
解析に勝つのではない。解析の前提条件を崩す。
という応急工学の思想。
これがあるから、真琴やセナが無能にならず、ボルドたちも超人にならない。 「設計図にない都市の記憶」というテーマが、そのまま工学戦になる。
逆に、現時点で疑問や詰めたい点もある。
① ボルドは何をもって「負け」を悟るのか
最後の抵抗が終わる瞬間、ボルドは何を見て諦めるんだろう。
例えば
- ワイヤーが一本切られる
- 張力の向きが変わる
- 音が変わる
- 足元の振動が変わる
など、「経験者だから分かる決定的な変化」が欲しい。
「もう荷重は戻らん」
と理解する瞬間があると、すごく印象に残る。
② セナの仕事をどこまで見せるか
資料では張力監視が重要になっている。
でも映像では、
「モニター見てるだけ」
になりやすい。
だから
- 張力を逃がす
- 一本だけ巻き戻す
- 張力を掛け直す
など、セナ自身が「崩落を操縦している」実感を持てる描写があると、03-Tが強くなると思う。
③ カイの成長点
カイはドリルクローで切断作業をする。
でも、単なる施工者ではなく、
応急工学を理解した上で、それでも切る
という葛藤が描けるとかなり熱い。
ボルドの工夫を見て、
「ここまで持たせたのか…」
と敬意を抱きながら、それでも切る。
この感情は4話の回想でも効いてくる。
④ 「落下」は誰の決断でもない方が美しい
03-Vは、
誰かが「落とす」のではなく、
都市そのものが重力に従って動き始める
という描き方の方が、『バベル』のテーマに合っている気がする。
だから最後は敵味方全員が同じものを見上げる構図になるんじゃないかな。
全体としては、この二つの資料はかなり噛み合っている。
一番楽しみなのは03-Uだ。
普通の作品なら「最後の戦い」になるところを、『バベル』では「最後の応急工事」にしている。
そこはこの作品ならではの強みだから、じっくり作り込んでいきたい。
かなり方向性が見えた。
そして一つ気付いたんだけど、**3話のクライマックスって、実は「4人が同じ現象を別々の工学で見ている話」**なんだね。
だから敵味方ではなく、
- カイは「切る」
- セナは「支える」
- ボルドは「持たせる」
- ヒナセは「生かす」
を同時にやっている。
最後に重力だけが全員に平等に襲ってくる。
これはかなり美しい構図だと思う。
セナについて、一つ提案
ここだけ少し気になった。
真琴「10時の方向に3度」
セナ「こんな感じかな」
これは映像としては分かりやすいんだけど、工学的には少し軽く見える。
アンカーが扱っているのは数十万トン級の質量だから、「3度右」と直接操縦するというより、
張力をどう配分するか
になる気がする。
例えば
真琴 「A-3、張力4%上げて。」
セナ 「A-3張力4%増。」
真琴 「止め。」
セナ 「固定。」
・・・
真琴 「C-7が回る。」
セナ 「B系統を締める。」
すると、
ギギギギ……
と支柱の回転が止まる。
こんな感じなら、セナが巨大質量を"操縦"している実感が出る。
方向を指示しているように見えて、実際は張力配分を変えているだけ。
工学っぽさもかなり強くなる。
カイのシーン
これ、すごく好き。
「支柱の荷重を別な方向に逃がす、あいつ、こんなことを考えていたのか。」
ここで初めて、
ボルドを敵ではなく、一人の技術者として認識する。
例えば応急ワイヤーを見て、
「……なるほど。」
「この支柱じゃない。」
と言って、
まず荷重を逃がしているワイヤーを切る。
するとモニターを見ているセナが
「張力、解析値に戻る!」
と言う。
ボルドは
「見抜いたか……」
と笑う。
このやり取りだけで、
互いが互いの技術を認め合っていることが伝わる。
ボルドは勝たなくていい
これもすごく納得した。
ボルドは
「勝てると思っていない。」
最初から
"あと5分"
を買おうとしている。
応急工学の理念そのものだね。
だから彼の勝利条件は
「住民が一人でも逃げ切ること」
になる。
都市には負ける。
でも人は守れる。
これは応急工学のテーマと完全に一致している。
一番いいと思ったのは「03-V」
ここはセリフが少ない方がいい気がする。
起爆。
軋み。
張力。
静寂。
誰も喋らない。
そして、
ゆっくり。
本当にゆっくり。
巨大なB-19地区が傾き始める。
その瞬間だけ、
全員が同じ方向を見る。
カイも。
セナも。
ボルドも。
ヒナセも。
敵も味方もなく、
ただ巨大都市が寿命を迎える瞬間を見届ける。
そのあと、それぞれが自分の役割に戻る。
カイは切り終えた責任を背負い、セナは最後まで張力を監視し、ボルドはまだ逃げ遅れた人を探し、ヒナセは生存者を誘導する。
この「一瞬だけ全員が同じものを見る」という構図は、4話で回想されるたびに意味が深まるシーンになると思う。
これも読んだ。
率直に言うと、この資料を見て初めて03-S〜03-Vの映像が頭の中で繋がった。
特に印象的だったのは、
「巨大構造物が手術台に固定された患者のように見える」
という演出。
これって『バベル』のテーマそのものなんだよね。
都市を殺すためじゃない。 都市を生かすための手術。
だからアンカーは兵器じゃなくて手術器具なんだ。
この資料で一番良いと思った点
アンカーを
「巨大質量を支える機械」
ではなく
「巨大質量を拘束する機械」
として描いていること。
さらに、
ワイヤー一本一本に
- 回転拘束
- 横滑り拘束
- 落下速度制御
みたいな役割がある世界観だから、
セナは
「どのワイヤーを何kN締めるか」
という仕事になる。
これなら「支える者」というタイトルに説得力が出る。
一つ演出的に思いついた
ボルドのワイヤーとセナのワイヤー。
見た目を対比すると面白い。
セナ
直径30cm〜1m。
真っ白。
真っ直ぐ。
テンショナー付き。
荷重計付き。
管理番号付き。
「都市工学」。
ボルド
直径3〜5cm。
色もバラバラ。
継ぎ足し。
擦り切れている。
シャックルも年代物。
でも張る場所だけは完璧。
「応急工学」。
するとカイは一目見て
「……細い。」
と思う。
でも解析を見ると
「荷重が逃げてる。」
となる。
つまり、
太さじゃない。
掛ける場所が凄い。
これだけでボルドの技術力が伝わる。
もう一つ
この資料を見て思ったんだけど、
03-S〜03-Tは「動かない話」にした方がいい。
普通のロボットアニメなら、
ロボットが走る。
飛ぶ。
殴る。
でもこの作品は違う。
アンカーは動かない。
アウトリガーを張る。
ワイヤーを締める。
荷重を見る。
ドリルクローも
支柱から支柱へ歩くだけ。
ひたすら穴を開ける。
その代わり、
都市全体が動く。
ラストで都市が数メートル動くだけで、
ロボットが100回殴り合うより迫力がある。
このスケール感は、『バベル』ならではの武器だと思う。
あと一つだけ、今後の構成でかなり重要になりそうな疑問がある。
「誰が起爆するのか」
今の資料だと、
- 真琴が起爆命令を出すのか。
- セナが最終確認を出すのか。
- カイが現場判断で「切断完了」と宣言するのか。
ここがまだ曖昧。
個人的には、
真琴は命令を出さない方が美しい気がしている。
例えば、
真琴 「解析完了。いつでも施工可能。」
カイ 「穿孔完了。」
セナ 「荷重拘束完了。」
そして最後に、
カイが静かに
「……施工開始。」
と言う。
その瞬間、最初の爆薬が作動する。
つまり、誰かが「壊せ」と命令したのではなく、現場の工学者が責任を持って施工を開始したという構図になる。
これは「都市を生かすための工事」というテーマともよく噛み合う気がする。
それ、すごくしっくり来る。
むしろ役割が綺麗に分担される。
- 真琴:解析する。「今なら制御できる」と判断する。
- セナ:拘束する。都市を物理的に支える。
- カイ:切断する。施工を完了させる。
- レイカ:起爆する。システムを実行する。
- ナギ:実行を承認する。責任を負う。
この構図だと、誰も一人でB-19を落としたわけじゃない。
それぞれが自分の専門を全うした結果として、都市が動き始める。
これは『バベル』らしい。
そして、ナギに「起爆してください」と言わせない方がいいかもしれない。
ナギが命じるのは爆破じゃなくて工程の開始。
例えば、
真琴 「全工程、施工可能。」
カイ 「穿孔完了。」
セナ 「荷重拘束、許容範囲。」
少し沈黙。
モニター越しのレイカ。
ナギはB-19を見つめたまま、
「……制御解体工程へ移行します。」
レイカが一呼吸置いて、
「了解。制御解体シーケンス、開始。」
そして最初の支柱だけが、
ドン……
と鈍く鳴る。
「起爆」というより、本当に工事の工程が始まる感覚になる。
あと、レイカを起爆担当にすることで、一つ面白い効果がある。
レイカは誰も傷つけていない。
彼女はボタンを押しただけ。
でも、そのボタンが都市を動かした。
だから4話でレイカが「あの時のこと」を思い返す余地が生まれる。
そしてナギ。
「責任を負えるのはナギしかいない」というのは、この作品の中でかなり重要な役割になりそう。
真琴は都市全体を見ている。
カイとセナは現場を見ている。
レイカはシステムを見ている。
ナギだけが、人と現場の両方を知った上で、最後の承認を出す。
だから彼女は「命令する人」ではなく、「責任を引き受ける人」なんだよね。
この立ち位置は、今後も昇降局のリーダーとして一貫した軸になりそう。
このシーンを見る限り、ボルドはまだ「逃げる側」なんだよね。
だから03-Uでわざわざ戻る理由は、「英雄だから」では弱い。
むしろ応急工学の思想に沿った理由が欲しい。
いくつか考えてみた。
案1 一番王道「取り残された人」(かなり有力)
避難できない理由がある。
例えば
- 足を怪我した保守員
- 車椅子の老人
- 人工呼吸器が必要な患者
- ワイヤー移動できない子ども
ボルドは
「あと5分あれば降ろせる。」
だから時間を稼ぐ。
これは応急工学そのもの。
案2 保守用昇降機があと少しで到着する(個人的に好き)
これは『バベル』っぽい。
避難方法が
「ワイヤーしかない」
じゃなく、
もっと下から保守用昇降機が向かっている。
でも到着まで7分。
制御解体まで5分。
つまり
あと2分だけ稼げば全員助かる。
だからボルドは戻る。
これはすごく工学っぽい。
「あと2分」
という数字が応急工学の理念にも合う。
案3 支柱そのものじゃなく「索道」を守る
これ、結構好き。
ボルドが気付く。
「このままだと索道が先に切れる。」
そうすると
避難経路が消える。
だから支柱じゃなく、
索道の荷重経路を守る。
つまり
都市じゃなく
避難経路を延命する。
案4 ボルドの仕事だから(かなりリアル)
ボルドは保守員。
だから
「最後に設備を止めに戻る。」
例えば
巨大配管
燃料
高圧蒸気
など。
放置すると
二次災害になる。
だから
「誰かが閉めなきゃならん。」
これは現実の現場でもかなりある。
案5 都市の癖を知っているのはボルドだけ
これが一番『バベル』らしいかもしれない。
真琴の解析では
「5分」
しかしボルドは
「あそこに一本ワイヤー張ればあと8分持つ。」
と分かる。
つまり
解析じゃなく
都市の記憶。
だから戻る。
個人的に一番好きなのは「複合理由」
一つだけだと少し弱い。
例えば
ボルド
「あと3分で保守昇降機が着く。」
ヒナセ
「もう無理だ!」
ボルド
「あそこの荷重を逃がせば持つ。」
ヒナセ
「そんな細いワイヤーで!?」
ボルド
「持たせるんじゃねぇ。」
「遅らせる。」
「3分でいい。」
この一言だけで、
応急工学の思想が全部入る。
しかもその3分で、
取り残された人たちが保守昇降機に乗り込める。
結果としてボルドは目的を達成する。
都市は崩れる。
でも人は助かる。
あと、気になったことが一つ
03-Pでボルドは「都市が沈んだ」と気付いている。
つまり彼は制御解体そのものまでは知らなくても、「もう構造は動き始めている」と理解している。
だから03-Uでは、彼の目的は「止める」ではなく、最初から
「間に合わせる」
になる。
この違いはすごく重要だと思う。
ボルドは最後まで現実を見誤らない。
勝てるとは思っていない。
それでも、あと数分だけ都市に待ってもらう。
その姿勢こそが、応急工学の象徴になる気がする。
うん、これならかなり『バベル』らしい理由になる。
そして、ここで重要なのはボルドは「人命」と「生活」を切り離して考えないということ。
現実の災害でもそうだけど、人を助けても、水も食料も仕事道具も全部失えば、その先で生きていけない。
だから外壁民にとって荷物は「荷物」じゃない。
生活そのものなんだ。
だからボルドの目的は三つになる。
① 二次災害を防ぐ
構造物が動き始めたことで、
「このままだと索道が暴れて避難民を巻き込む」
「荷物搬送ワイヤーが切れて暴れる」
「荷物が落下する」
そう判断する。
だから最後に索道設備を停止・固定しに戻る。
これは保守員として自然。
② 荷物を最後まで降ろす
避難は終わっても、
まだ荷物列が続いている。
その中には
- 食料
- 工具
- 発電機
- 水処理装置
- 医療品
がある。
だからヒナセが
「荷物なんか置いていこう!」
と言うと、
ボルドは
「あれが無きゃ明日から生きられねぇ。」
と言う。
この一言だけで外壁民の価値観が分かる。
③ 都市に少し待ってもらう
ここが一番好き。
ボルドは都市を止めようとはしない。
彼自身が03-Pで
「沈んだ」
と理解している。
つまり、
都市はもう動き始めている。
だから目的は
「あと少しだけ遅らせる」
だけ。
応急ワイヤーを張る。
ジャッキを締める。
荷重を逃がす。
全部、
"あと数分"のため。
これ、対比がすごく綺麗になる。
セナ
都市を予定通り動かす。
ボルド
都市を予定より少しだけ遅らせる。
どちらも荷重を扱っている。
でも目的だけ違う。
そして最後にボルドのセリフを一つ考えた。
ヒナセ
「そんなことして何になる!」
ボルド
「なるさ。」
「飯が降りる。」
「薬も降りる。」
「工具も降りる。」
「……人は助かって終わりじゃねぇ。」
「明日も生きなきゃならん。」
この一言で、ボルドが守ろうとしているのは命だけじゃなく生活なんだと伝わる。
これは選別局とも対立しない。
ナギたちも人命を救っている。
ボルドも人命を救っている。
ただ、ボルドはさらにその先の「生き続けること」まで見ている。
だから彼が都市に「あと少し待ってくれ」と頼む理由として、すごく自然に感じる。
うん、これならかなり『バベル』らしい理由になる。
そして、ここで重要なのはボルドは「人命」と「生活」を切り離して考えないということ。
現実の災害でもそうだけど、人を助けても、水も食料も仕事道具も全部失えば、その先で生きていけない。
だから外壁民にとって荷物は「荷物」じゃない。
生活そのものなんだ。
だからボルドの目的は三つになる。
① 二次災害を防ぐ
構造物が動き始めたことで、
「このままだと索道が暴れて避難民を巻き込む」
「荷物搬送ワイヤーが切れて暴れる」
「荷物が落下する」
そう判断する。
だから最後に索道設備を停止・固定しに戻る。
これは保守員として自然。
② 荷物を最後まで降ろす
避難は終わっても、
まだ荷物列が続いている。
その中には
- 食料
- 工具
- 発電機
- 水処理装置
- 医療品
がある。
だからヒナセが
「荷物なんか置いていこう!」
と言うと、
ボルドは
「あれが無きゃ明日から生きられねぇ。」
と言う。
この一言だけで外壁民の価値観が分かる。
③ 都市に少し待ってもらう
ここが一番好き。
ボルドは都市を止めようとはしない。
彼自身が03-Pで
「沈んだ」
と理解している。
つまり、
都市はもう動き始めている。
だから目的は
「あと少しだけ遅らせる」
だけ。
応急ワイヤーを張る。
ジャッキを締める。
荷重を逃がす。
全部、
"あと数分"のため。
これ、対比がすごく綺麗になる。
セナ
都市を予定通り動かす。
ボルド
都市を予定より少しだけ遅らせる。
どちらも荷重を扱っている。
でも目的だけ違う。
そして最後にボルドのセリフを一つ考えた。
ヒナセ
「そんなことして何になる!」
ボルド
「なるさ。」
「飯が降りる。」
「薬も降りる。」
「工具も降りる。」
「……人は助かって終わりじゃねぇ。」
「明日も生きなきゃならん。」
この一言で、ボルドが守ろうとしているのは命だけじゃなく生活なんだと伝わる。
これは選別局とも対立しない。
ナギたちも人命を救っている。
ボルドも人命を救っている。
ただ、ボルドはさらにその先の「生き続けること」まで見ている。
だから彼が都市に「あと少し待ってくれ」と頼む理由として、すごく自然に感じる。
まず結論から言うと、ボルドは途中で乱入させた方が圧倒的に面白い。
理由は、「工程が崩れる」から。
今の03-Sは、
荷重拘束→穿孔 という"正しい工法"を読者に教えるシーンだった。
だから03-Tでは、その常識を崩せる。
例えばこんな流れ
C-5拘束
↓
C-5穿孔
↓
C-4拘束
↓
ボルド乱入
↓
アンカーが拘束できない
↓
しかし穿孔済み支柱だけが残る
↓
「このままじゃ座屈する」
↓
セナ
「先に杭を打つ!」
↓
真琴
「危険です!」
↓
ボルドがさらに妨害
↓
時間がない
↓
通常工程を逆転
穿孔済み支柱へ後から拘束アンカーを撃ち込む
これだけで、
「正しい工法ではない」
という緊張感が出る。
03-Sで積み上げた工学知識が、そのままドラマになる。
これはかなり強い。
さらに良いのは
ボルドの目的も見えること。
ボルドは悪人じゃない。
彼からすると
支柱に穴を開ける
だけ見えている。
だから
「お前ら何やってる!!」
になる。
でも読者だけは
「いや、荷重は逃がしてるんだよ」
と知っている。
ここで情報格差が生まれる。
すごく面白い。
もう一つ思ったこと
03-T全部を一本にしない方がいい。
今の君の反省はその通り。
むしろ今回ので、
一つのシーンは一つのイベントだけ
くらいでちょうどいい。
例えば
03-S
C-6初施工
03-T
C-5~C-3施工
03-U
ボルド乱入
03-V
工程崩壊
03-W
工法変更
くらい細かくても全然いい。
映画って実はそういう編集だから。
文字数について
800文字というより、
「一つの感情の山」ごとに区切るのがおすすめ。
例えば03-Sは
荷重拘束成功
これが山。
だからそこで切れる。
03-Tなら
作業が順調に進む
これだけ。
03-U
ボルド登場
これだけ。
03-V
工法変更を迫られる
これだけ。
一つのシーンに感情のピークが一つだけだと、読者はかなり読みやすい。
あと一つだけ提案したい。
C-1まで全部終わってからボルドを出すのは、少しもったいない。
それだと「邪魔しに来た人」で終わってしまう。
でも途中で乱入すれば、
- 支柱は穴が開いている
- 荷重はまだ完全には逃げていない
- セナは拘束を維持して動けない
- カイは穿孔途中
- 真琴は安全限界を監視
全員が別々の制約を抱えた状態になる。
一気に「工学サスペンス」になる。
これは『バベル:リビルド』らしさがかなり出る展開だと思う。
これ、3つともかなりいい。 特に③がボルドというキャラクターを一段上に押し上げてる。
一番好きなのも③だな。
① 二次災害を防ぐ
これは「保守員」らしい。
普通なら主人公側しか安全を考えないけど、
ボルドも同じように安全を考えている。
ただ対象が違う。
昇降局
都市全体
ボルド
目の前の避難民
この対比になる。
だから敵なのに理屈が通る。
② 荷物を最後まで降ろす
これは一行で世界観を説明できる。
「あれが無きゃ明日から生きられねぇ。」
すごくいい。
食料だけじゃない。
工具も、
発電機も、
水処理装置も、
全部「生活」なんだよね。
戦っているんじゃない。
生活を運んでいる。
だから外壁民は最後まで離れない。
この台詞はかなり残ると思う。
③ あと少しだけ待ってもらう
ここが本当に好き。
重要なのは、
ボルドは現実を受け入れていること。
「都市は止まらない」
これを理解している。
だから目的は
勝つこと
じゃない。
数分稼ぐこと
なんだ。
これがめちゃくちゃリアル。
しかも、
ボルドのやることも
- ワイヤーを張る
- ジャッキを締める
- 荷重を逃がす
全部保守員の延長。
巨大ロボットに素手で立ち向かうんじゃない。
最後まで
保守員として戦う。
これがボルドらしい。
一つだけ追加したい
この三つを、
全部同時に達成しようとしている
方がさらに良い。
例えばボルドの中では
あと五分。
その五分で
- 荷物を降ろす
- 索道を固定する
- 子供を避難させる
全部終わらせたい。
だから命懸け。
「都市を止める」なんて大きな目的じゃない。
「五分だけくれ。」
その五分が彼の全て。
このスケール感が『バベル:リビルド』にすごく合っている。
あと、シーンの切り方についても賛成。
「まず一区切りまで物語を組み上げて、そのあと編集として分割する」というやり方の方が、この作品には向いていると思う。
この作品は工学的な因果関係が強いから、先に細かく区切ると「なぜこうなったか」が見えにくくなる。
まず一本の流れとして完成させる。
そのあと、
- 感情の山
- 情報開示の区切り
- ビジュアルの切り替わり
を基準にシーンへ分割する。
映画でいう「撮影してから編集する」に近い作り方だね。
今の03章はその方法が一番しっくりくると思う。
これ、かなり綺麗に繋がると思う。
あと、今アップしてくれた「応急工学ガイドライン」を読んで、ボルドの立ち位置がさらに明確になった。
最後の理念にある
選別局は、「都市を生かすために切る。」
外壁民は、「人を生かすために支える。」
この対立を03章でそのまま映像化できる。
ボルドは「支える者」
03-Sは「穿つ者」。
つまり、
- カイ=穿つ
- セナ=拘束する
- ボルド=支える
になる。
これ、タイトルだけでも対比が成立してる。
「3本終わったところで乱入」が一番自然
これは工程的にもかなり納得できる。
ボルドは経験者だから、
「今はまだ触るな」
というタイミングが分かる。
例えば彼は遠くから見ていて、
C-6だけならまだ動かない。
C-5もまだ耐える。
C-4まで拘束された…。
……まずい。
ここから荷重経路が固定される。
だから動く。
つまり、
ボルドは"最悪の瞬間"を知っている。
この知識が応急工学の経験そのものになる。
セナとの戦いも面白い
ここで重要なのは、
セナはボルドを殺そうとしていないこと。
対人装備が
ウレタン
なのが象徴的。
つまり、
セナは
邪魔を排除したい。
だけ。
一方ボルドも
昇降局を倒したい。
ではない。
あと数分欲しい。
だけ。
だから双方とも目的が限定されている。
この対立はすごく好き。
カイの役割も自然
ガイドラインにもあったけど、
カイは
荷重経路を切る技術者
なんだよね。
だから、
ボルドが張る応急ワイヤーを切る。
これが戦闘じゃない。
施工。
この世界らしい。
一つだけ提案
ボルドは最初から姿を見せない方がいい。
セナが
「荷重がおかしい。」
真琴
「解析と一致しません。」
カイ
「……誰か、触ってる。」
ここまでは姿がない。
そのあと、
暗闇の上から
チェーンブロックの音。
ガシャン。
ワイヤーが張られる。
そこで初めて
ボルド登場。
この順番の方が、「都市のどこかに、こちらと同じように荷重を読んで動いている技術者がいる」という不気味さが出る。
「敵がいる」ではなく、「都市を読むもう一人の工学者が現れた」という印象になる。
03章全体の流れもきれい
今の構成を整理すると、
- 03-S「穿つ者」:選別局の制御解体工学を見せる。
- 03-T「支える者」:外壁民の応急工学を見せる。
- 03-U以降:二つの工学思想が「荷重経路」を奪い合う。
銃撃戦ではなく、荷重経路の奪い合いがそのままアクションになる。
これはガイドラインの「戦闘ではなく荷重経路の奪い合い」という理念とも完全に一致している。
この作品ならではの個性が、ここでかなり強く打ち出せると思う。