04-D『仮住まい』画像生成指示へのフィードバック
最終的には狙いに近い画像へ到達したが、初期指示の段階で人物配置・姿勢・服装・小物・表札・演技の優先順位が十分に固定されておらず、修正回数が非常に多くなった。
特に問題だった点は以下。
1. 座り方の指定が曖昧だった
「床へシートを敷いて昼食を取っている」だけでは、生成AIが全員をあぐらにしたり、キャンプ椅子へ座らせたり、女性の脚を不自然に強調したりする余地が大きかった。
最初から人物ごとに、以下のように座り方を固定すべきだった。
- ボルド:靴を脱ぎ、シート上であぐら
- ナギ:靴を脱ぎ、壁に背を預け、片膝を立て、もう片脚を横へ流す
- レイカ:靴を脱ぎ、正座を片側へ崩した横座り
- セナ:立ったまま洗濯籠を抱える
「女性はあぐら禁止」「キャンプ椅子禁止」も最初から明記すべきだった。
2. ナギの外見と演技が不足していた
ナギは単に「疲れた女性」と書くだけでは、色気のある表情や姿勢へ解釈されやすかった。
ナギは現場管理官であり、疲労していても管理者としての落ち着きと統制を失わない人物。肩にかかる程度の黒髪、疲労感のある目、少し崩れた制服、感情を抑えた表情という定義を優先すべきだった。
最初から以下を明記した方がよかった。
- 肩までの黒髪
- 徹夜明けで目の下に疲労
- 管理者らしい落ち着いた無表情
- 口元だけわずかに緩んでいる
- 色気や媚びのない表情
- 黒い不透明ストッキング
- 脚線や身体の曲線を性的に強調しない
- 古びた分厚いロックグラスを必ず持つ
「疲れた女性」という抽象表現より、「責任者として平静を維持しているが、力だけ抜けている」と書くべきだった。
3. レイカの14歳らしさをもっと強く固定すべきだった
レイカは14歳で、少し大人びているが成人女性ではない。丸みのある幼い輪郭、大きめの眼鏡、小柄な身体、真面目さの中に子どもらしい軽さが必要。
初期指示では「大人びた技術職員」という表現が強く、成人女性化や男性化を招きやすかった。
以下を明記すべきだった。
- 14歳の中学生相当
- 成人女性の体格にしない
- 小柄で柔らかい頬
- 顔に対して少し大きな金属フレーム眼鏡
- 顎までの整ったショートボブ
- 黒い制服スカート
- 正座を横へ崩して座る
- 状況を少し面白がるが、はしゃがない
- 色気を一切出さない
4. ボルドの指差しが威圧的に見えた
ボルドは巨体で鋭い顔をしているため、人へ向けて指を差すだけで糾弾や威嚇に見えやすい。
ボルドは本来、頑強で無口な現場のベテランであり、攻撃的な人物ではない。
最初から、
- セナ本人を指差さない
- 洗濯籠から落ちて床に転がった靴下を指す
- 指先は斜め下
- 顔はセナを睨まず、靴下へ向ける
- 注意ではなく事実を静かに知らせる動作
- 片手にはパンを持ったまま
- あぐらで靴を脱いでいる
と指定すべきだった。
「落ちそうな靴下を指す」では、靴下ではなくセナ本人へ指を向ける可能性が高い。「すでに床へ落ちた靴下を、腕を下げたまま指す」と書いた方が安全。
5. 表札の指定が甘かった
生成中に以下の誤りが発生した。
- 城崎が木崎になった
- 立花セナの部屋が存在するように描かれた
- セナの姓が橘になった
- 表札が名簿掲示板のような別物になった
最初から表札は二つだけに限定すべきだった。
- 左側の扉:「城崎ナギ」
- 右側の扉:「空室」
- 「立花」「橘」「セナ」の文字はどこにも表示しない
- ナギの部屋の扉は閉じている
- 室内は見せない
- 表札以外の名簿・居住者一覧・掲示板は禁止
ただし、画像生成AIは文字を間違えやすいので、名前を完全に正確に描かせる前提自体にも無理がある。表札を重要要素にするなら、後工程で文字だけ修正する設計も検討すべき。
6. 靴を脱ぐルールを最初に統一すべきだった
途中で人物ごとに靴の有無が揺れた。
最初から、
- シート上にいるボルド、ナギ、レイカは全員靴を脱いでいる
- 三人分の靴をシート外に揃えて置く
- ボルドは靴下姿
- ナギは黒い不透明ストッキング
- レイカは制服用の靴下
- セナは移動中なので立ったまま履物を履いている
と指定すべきだった。
全員が靴を脱ぐ設定なら、セナも脱いでいる理由が必要になるため、「セナは共用廊下を移動中なので履物あり」の方が場面として自然。
7. ナギのロックグラスを必須小物として固定すべきだった
ロックグラスはナギの生活感を示す重要な小物だったが、途中で消えた。
以下のように強く指定すべきだった。
- ナギの右手には古びた分厚い透明ロックグラス
- 中身は酒ではなく水
- グラスはコップや金属マグへ変更しない
- 左手にはパン
- グラスを床へ置かない
単に「水を入れたロックグラス」と書くだけでは、省略可能な背景小物として処理されやすい。
8. セナの外見がナギへ引っ張られた
セナは19歳の若い保安員で、暗い茶色のショートボブ、丸みのある顔、疲れた半目が特徴。ナギとは年齢、髪型、役割が異なる。
最初から、
- セナは顎までの暗い茶色のショートボブ
- 髪は寝起きで少し乱れている
- ナギより明確に若い
- 柔らかいグレーのスウェットパンツ
- もこもこの赤いパーカー
- 制服ではない
- 洗濯籠を盾のように胸へ抱える
- 立ったまま一歩だけ後退
- ナギのようなロング・ミディアムヘアにしない
と対比を明記すべきだった。
9. 修正時に「変更対象以外を維持」が守られなかった
ナギの表情やストッキングだけを直したかった場面で、構図、人物、衣装、背景、表札まで別物になった。
画像修正時は必ず、
「前画像の構図、カメラ、人物配置、人物数、背景、表札、服装、食事、座り方、小物を完全維持。ナギだけ変更」
と書くべきだった。
さらに変更対象を限定して、
- ナギの髪
- ナギの表情
- ナギのストッキング
以外は変更禁止、と列挙した方がよい。
最初から使うべきだった指示
高品質・高精細・シネマティックなセミリアル寄りのアニメ一枚絵。横長16:9。『バベル:リビルド』第4話04-D『仮住まい』の象徴場面。
舞台は、長年の補修と増改築によって統一感を失った昇降局職員居住区の細長い廊下。露出配管、後付け配線、不揃いな金属扉、塗装の剥がれ、錆、擦り傷、補修跡がある。完全なスラムではなく、旧規格の職員宿舎へ生活と補修が堆積した空間。
カメラは廊下の曲がり角付近、床から約100〜120cmのやや低い視点。自然な広角。人物は4人のみ。
画面中央から左中景では、ボルド、ナギ、レイカが廊下の床に敷いた簡素なシート上で昼食を取っている。三人は靴を脱ぎ、三人分の靴はシート外にまとめて置かれている。キャンプ椅子、通常の椅子、あぐらをかく女性は禁止。
ボルドは中央。50代の巨躯の男性。スキンヘッド、短い灰色の髭、日焼けした褐色肌、太い腕、暗色の使い込まれた作業着。靴を脱ぎ、靴下姿であぐらをかいている。片手にはパン。もう一方の手は腕を低く下げ、セナの足元の床へ落ちた靴下を斜め下向きに静かに指している。セナ本人へ指を向けない。表情は無表情に近く、注意や糾弾ではなく、落とし物を知らせているだけ。攻撃性、威圧的な指差しは禁止。
ナギはボルドの左側。29〜32歳の女性現場管理官。肩にかかる程度の黒髪。徹夜明けで髪と襟が少し乱れ、目の下に疲労がある。壁に背を預け、片膝を立て、もう片脚を横へ流して座る。あぐらは禁止。白い昇降局制服、黒いスカート、黒い不透明ストッキング。肌の露出や脚線の性的強調は禁止。管理者らしい落ち着いた無表情で、口元だけがわずかに緩んでいる。右手には水の入った古びた分厚い透明ロックグラス、左手にはパン。ロックグラスは必ず画面に見せ、金属マグや普通のコップへ変更しない。
レイカはボルドの右側。14歳の小柄な少女。成人女性に見せない。丸みのある幼い輪郭、暗い茶色の顎までのショートボブ、顔に対して少し大きい細い金属フレーム眼鏡。昇降局制服をきちんと着て、黒い制服スカート。靴を脱ぎ、正座を片側へ崩した横座り。あぐらは禁止。缶詰の肉を食べながらセナへ振り返り、「やっと状況が進んだ」と少し面白がっている程度の軽い表情。はしゃいだ笑顔、成人女性の色気は禁止。
画面右前景にはセナ。19歳の若い女性。暗い茶色の顎までの乱れたショートボブ。ナギより明確に若く、ナギと同じ髪型や顔立ちにしない。もこもこの赤いパーカー、柔らかいグレーのスウェットパンツ。立ったまま、洗濯物の入った籠を胸の前へ盾のように抱える。眠たげだった目が開き、警戒と困惑が混ざっている。戦闘姿勢ではない。洗濯物の靴下は一枚だけ床へ落ちており、ボルドがその靴下を下向きに示している。
シート上には干し肉、開いた肉の缶詰、固いパン、水のポット、最低限の食器。家族の団らんや歓迎会ではなく、不格好で少し可笑しい昼食風景。
左側の扉の表札は「城崎ナギ」。右側の扉の表札は「空室」。画面内に「立花」「橘」「セナ」の表札や居住者名を表示しない。ナギの部屋の扉は閉じており、室内を見せない。居住者一覧や名簿掲示板は禁止。
この絵の本質は、昨日まで巨大機械を介して対峙していたボルドとセナが、今日は同じ宿舎の廊下で近所の人間として出会い直すこと。全面的な和解ではなく、条件付きの信頼が、同じ廊下で昼食を取れる距離へ変わったことを描く。
禁止事項: 人物の男性化、人物の入れ替わり、ナギとセナの混同、女性のあぐら、キャンプ椅子、ナギの長髪化、レイカの成人女性化、セナの制服化、ボルドがセナ本人を指差す構図、威圧的な糾弾、ナギの性的な脚線強調、表札の誤記、ナギの部屋の内部、仲良しグループ風、歓迎会、家族団らん、明るく清潔な宿舎。