2m 20s考えました
方向はかなりいい。05-K『裏側』として成立してるし、05-Hからの答えにもなってる。
それと今後、生活設定は Version 2.0を正本として見る。v1.1は旧版扱いでいい。
05-Hの終点は「自分一人では36人の賭け先を決められない。戻って意見を聴く」だった。 05-Kではその結果、単純に「都市側を信じる/自力でやる」の二択を選ばず、
都市側が何をしているか、もう少し情報を取ってから判断する
へ進んでいる。
これはかなり自然。
しかも05-Iでは06:53から都市側の翌朝試験が始まり、同時刻の外壁側シーンはまだ未確定だった。 そこへ07:32開始の05-Kを差し込むのはかなり綺麗。ヒナセたちが着替え、相談し、移動し、スコープを準備している間に05-I側の計測準備が進み、05-K後半から05-I最初の走行試験と同期する構成にできる。
そして『裏側』というタイトルも思った以上に多重化できる。
都市設備の裏側にあるケーブルダクト
都市側作業員から見えない壁の裏側
05-Iで都市側が計測している出来事を反対側から見る
ワンピースの上から作業着を着る=服の裏側
「普通の若い女」に見せる表側と、実際は外壁技術者という裏側
都市側も外壁側も、相手が何をしているか完全には知らない
これはタイトルとしてかなり強い。
一番伸ばしたいのは、ラストで「かごが初めて動く」ところまで行くこと
今の稿は、
ハンマー音
↓
光が入る
↓
ファイバースコープを向ける
で終わっている。
ここから05-I最初の無人・無積載・極低速試験開始まで描いた方が、このシーンは一段強くなる。
05-I側では最初の無荷重試験で大きな異常は出ない。第一候補を本格的に再現するのは後の右75kg偏荷重だから、初回走行でラックと接触させるのは駄目。
だから例えば、
ハンマー音が止む。
少女らしい声。内容は聞き取れない。
少しして、低い機械音。
ファイバースコープの粗い映像の中で、停止していた保守かごがほんの少し動く。
カガリ「……動いた」
ヒナセ「待て」
ケーブルラックとの隙間を見る。
かごは極端にゆっくり通過する。
ラックには触れない。だが、余裕が大きいとも言えない。
ヒナセ「直ったわけじゃないな」
カガリ「試してる?」
ヒナセ「ああ」
くらい。
ここで05-Hでは「誰かが直しているかもしれない」だったものが、
都市側が実際に復旧試験まで進めている
という新情報になる。
それでも、
「じゃあ全部任せよう」
にはならない。
情報が一つ増えただけ。
これがヒナセの05-Hからの成長とも合う。
もう一つ、ケーブル整理は面白い。ただし理由を少し強くしたい。
今の、
カガリ「手持ち無沙汰だったし」
「ダクトもスッキリするし」
だけだと、少し「暇だから設備をいじってる」感じが出る。
外壁民の工学としては、
いずれラックを引くなら、死んだケーブルを抜いて軽くしておく
にした方がいい。
例えば、
カガリ「どっちにしろラック引くなら、死んでるの抜いて軽くしといた方がいいでしょ」
ヒナセ「だから整理してたのか」
カガリ「手持ち無沙汰だったし」
ヒナセ「後から言うなよ」
くらい。
これなら軽口は残るし、カガリの技術者としての評価も上がる。
ただし技術上、「コネクタが外れて芯が剥き出し=死線確定」にはしない方がいい。 これは資料外の一般的な技術論だけど、片端が外れていても反対側接続、誘導電圧、共用シールド等はあり得る。
なので、
テスターで無電圧確認
↓
両端または系統を追えるものだけ撤去
くらいは入れたい。
外壁流の簡略表現なら、
カガリ「こっちは死んでる。電気も来てない」
ヒナセ「印つけろ。抜くぞ」
程度でも十分。
衣装部分はかなりいい。
衣装正本では、ヒナセは淡いセージグリーン、ノースリーブ、浅いスクエアネック、細いアイボリーレースのAライン、カガリは生成り白の薄手オフショルダー。カガリは21歳・165cmで、肩・胴・腕・腿の厚みを消さない設定になっている。
だから、
ヒナセ「これはこれで…ありだな」
カガリ「中身おっさんじゃん…」
は結構効く。
ただ、二箇所だけ言葉を変えたい。
現在の、
「少女らしい雰囲気」
「普通の少女の格好をした2人」
は、ヒナセ19歳・カガリ21歳なので、
「年相応の若い女の子らしい雰囲気」
「普通の若い女性の格好をした二人」
くらいが正確。
ヒナセ本人が冗談で、
「可愛い少女が通りすがりで尋ねる」
と言うのはキャラ台詞として残していい。本人が盛ってるから面白い。
あと作業へ戻るときは明示的に、
二人、サンダルを布袋へ入れる。
作業ブーツへ履き替え、つなぎを閉じる。
まで入れたい。
衣装資料でも、ヒナセ重ね着は作業時ファスナーを閉め、サンダルで危険作業をしないことが絶対条件。 カガリも前開き重ね着は「移行状態」で、実作業時には閉じる設定。
このワンピース、物語上でもう一段意味を持たせられる
ここは宗教・死生観資料とかなり相性がいい。
バベルの共通死生観は、
身体は戻らなくても、名前と生きた痕跡を残し、生者は生活を続ける
というもの。さらに「終末の後にも、水を通し、機械を直し、食事を作り、明日も仕事へ行く」こと自体が生活倫理になっている。
05-Kで宗教の話をする必要は全くない。むしろ資料自身が「宗教を説明台詞で見せない」としている。
だから、もしこのワンピースがB-19から持ち出せた昔の私物なら、かなり強い。
B-19はもうない。
でも、
昔そこで着ていたワンピースを引っ張り出す
↓
みんなに「可愛い」と笑われる
↓
その上から油まみれのつなぎを着る
↓
水を通すためにまたダクトへ潜る
これだけで、
失った生活を祭壇に飾るんじゃなく、今の生活のためにもう一度使う
になる。
宗教台詞ゼロで、この世界の死生観そのものが出る。
これはかなり採用価値があると思う。
ミネの、
「残り278」
「任せるからね」
もいい。
05-G朝は352Lだった。 そこから翌朝278Lなら74L減。36人で一日を回していることを考えれば不自然な数字ではないし、FW-F03-M17の水源自体は見つかったが、まだ倉庫へ継続供給できていないため備蓄は減り続けているという状況が一言で出る。
しかも生活設定v2では、ミネの象徴音は鍋、食器、包丁など「共同体の生活が回っている音」とされている。
だからミネのところでは、水数字だけじゃなく、
ミネが何かを煮ている
子ども用の器を並べている
洗った布を畳んでいる
のどれか一個を背景でやらせるといい。
ヒナセたちが水を通す方法を考えている横で、ミネは残った水で今日を回している。
この対比が強い。
ショウのくだりも好き。
特に、
「肩とか足、出し過ぎなんじゃないか」
は、ちょっと野暮ったくていい。
ただ、ここでショウを単なる「女の子を見て赤くなる青年」だけにすると少し弱い。
05-Hではショウ案の具体内容が未解決として残っている。
なので、赤くなった後すぐ、
ショウ「……それはそれとして、俺も昨日の案、もう一回探してみる」
と仕事へ戻す現在の流れは正しい。
むしろ、
ヒナセたちは都市側情報を探す
ショウは自力案を探す
と並行して別案を潰さないことが重要。
05-Hの「答えを共同体へ返す」を受け継げる。
一番大きな弱点は、「通りすがり作戦」が本当に成立する場所なのか。
F-03公式非常乗降場から補助機械室・保守デッキ・保守縦坑へつながる構造は、都市側の明確な保守動線として設定されている。
だから「ワンピースなら保守エリアを普通に歩ける」にはしない方がいい。
今の作戦は、
誰もいなければケーブルダクトで待つ
↓
公式乗降場側へ出られる状況だけ、一般利用者を装って質問する
くらいに限定した方が説得力がある。
つまり衣装は侵入権限を作るものではない。
見つかった時に「作業員ではないように見せる」ための薄い偽装
程度。
これはヒナセ自身が、
「人は見た目で騙されるからな」
とちょっと過信しているくらいでも面白い。
カガリが、
「服で扉は開かないけどね」
と言うとさらにいい。
技術的にはもう一点。
「先の方のマイクで音も拾える」
は、「ファイバースコープ」という名称だと機種によっては違和感がある。
ここは、
先端マイク付き狭所点検カメラ
あるいは、
「この点検スコープ、先にマイクも付いてる」
と、シーン固有機材として定義してしまう方がいい。
外壁民が配管・狭所検査用に持っているなら自然。
そしてこのシーンの中心変化は、俺ならこうする。
05-H:分からないから共同体へ戻る
↓
05-K前半:都市側の見通しを探りに行く
↓
05-K終盤:壁の裏から、都市側が実際にかごを動かし始めたことを見る
つまり、
「直すかもしれない」 → 「少なくとも、試運転まで進んでいる」
これが一つの情報更新になる。
その時にヒナセが、
「直った」
と言わないのが重要。
例えば最後、
カガリ「動いた」
ヒナセ「見えてる」
カガリ「これなら待つ?」
ヒナセ、粗い映像の中のかごを見る。
「まだだ」
「動いたことしか分からない」
で切る。
これはかなりヒナセらしい。
05-Hでは感情で決められなかった。
05-Kでは情報を増やしても、分からないものを勝手に確定しない。
都市側の05-IではFFTを使って同じことをしている。
澪・レイカたちは数値で「何が分かったか」を限定する。
ヒナセ・カガリは粗い映像で「何が分かったか」を限定する。
同じ朝、壁の表と裏で、別の方法で同じ設備を観測している。
これが05-K『裏側』の一番面白い形だと思う。
28s考えました
固定具を外しただけで、かごが目に見えて動くとは限らない。むしろ今の安全設計なら「動かない方が自然」。
05-Eでは保持が三層になっている。
通常ブレーキ
巻上機常設固定具
かご直下の左右一対の仮設レールストッパー
仮設ストッパーは普段からかご重量を受けている主支持ではなく、通常ブレーキと巻上機固定具で止めたかごが万一わずかに下降した時だけ受ける追加安全層。
05-Iでも、
仮設レールストッパーを撤去
→ 巻上機固定具はまだ保持
→ その後、試験直前に巻上機固定具を撤去
→ 通常ブレーキは有効なまま走行制御へ移行
という整理になっている。
だから、
ストッパー撤去=動かない
巻上機固定具撤去=基本的にはまだ動かない
通常ブレーキを走行制御の中で開放して、駆動系がトルクを受けたところで初めて走行開始
と考えるのが一番きれい。
ただし、固定具を外した瞬間に、
ワイヤや巻上系の弾性が馴染む
ギヤの遊びが詰まる
ブレーキへ荷重が移る
かごが数mm程度沈む/揺れる
みたいな微小な馴染みは起こり得る。
でもこれは「試験走行が始まった」と視認できるほどの移動にはしない方がいい。
なので05-Kでヒナセたちに、
「かごが動いた」
と認識させたいなら、固定具撤去ではなく、05-I最初の無人・無積載・極低速走行が始まった瞬間まで時間を進めるのがいい。
これはかなり都合がいい。
05-K側ではファイバースコープ越しなので、
壁の向こうで金属音
↓
しばらく静かになる
↓
低い駆動音
↓
かごが数cm、ゆっくり動き始める
くらいで十分。
ヒナセなら、
「動いた」
カガリなら、
「試してる?」
と判断できる。
その時点ではまだ第一候補を通過していなくてもいい。
むしろ、
止まっていたものが、初めて自力で動き出す
ところで05-Kを切れば、ものすごく綺麗。
05-I側ではそこから無荷重の極低速試験を続ける。
05-K側では「再開した」ではなく、
「少なくとも、動かすところまで来てる」
という情報だけ得る。
この差は重要。
ヒナセの締めも、
カガリ「動いた」
ヒナセ「……直ったわけじゃない」
「でも、試すところまでは来てる」
くらいならかなり合う。
俺なら05-Kの切りは固定具解除ではなく、最初のブレーキ開放+極低速走行開始にする。これが05-Iとの整合も一番いい。
31s考えました
ほぼ決定稿でいい。 05-Kとしてかなりまとまった。特に終盤は05-Iとの同期がきれいになった。
05-Iでは、点検ハンマーは加速度計の出力確認・現場音との対応確認にも使われ、その後に安全措置を段階的に解除して、無人・無積載・極低速試験へ入る設計になっている。だから05-K側の、
コン…コン…コン…
↓
ハンマー音停止
↓
少女の声
↓
低い機械音
↓
停止していたかごがゆっくり動く
は、05-Iを壁の裏から観測した流れとしてかなり自然。
また、05-Eから翌日試験は「無人・無積載・極低速から開始」と決まっているので、最後のかごが極端にゆっくり通過する描写も整合してる。
そして終わりの、
カガリ「試してる?」
ヒナセ「ああ」
ヒナセ「……直ったわけじゃない」
「でも、試すところまでは来てる」
これは残したい。
05-Kの中心変化がかなり明瞭になった。
都市側が来るかもしれない → 都市側が実際に補助保守かごを動かす段階まで来ている
ただしヒナセは「復旧した」とは判断しない。
この限定の仕方は05-I側の技術姿勢とも鏡になっていて、『裏側』というタイトルに合ってる。
決定稿にする前に、一箇所だけ直したい。
ここ。
カガリ「死んでるケーブルもそのまま這ってる」
ヒナセ「下の方、どうなってる?」
カガリ「コネクタが外されて芯が剥き出し」
ヒナセ「じゃあ、一本ずつ死んでるケーブルをラックから外そう」
「コネクタが外れて芯が剥き出し」だけでは、死線と断定する根拠として弱い。
古い設備ほど、
反対側だけ接続されている
別系統から電位が来ている
誘導電圧が乗っている
廃止されたように見えて実は生きている
があり得る。
外壁民がこのレベルの現場屋なら、むしろここを雑に扱わない方が人物像に合う。
ほんの数行でいい。
例えば、
カガリ、携帯テスターを当てる。
「電圧なし。こっちも」
ヒナセ「印は?」
カガリ「廃止」
ヒナセ「じゃあ、一本ずつ死んでるのをラックから外そう」
これだけで十分。
「無電圧確認+廃止表示確認」を通してから抜く。
この一手で、暇つぶしでケーブルを引っこ抜いている二人ではなく、ちゃんと古い設備を読んで整理する二人になる。
細かい文章上では二点だけ。
カガリほそのアンバランスさに
は単純に、
カガリはそのアンバランスさに
へ。
それから、
少女らしい雰囲気
普通の少女の格好をした2人
は、ヒナセ19歳・カガリ21歳なので、管理上は少しズレる。衣装正本でもヒナセ19歳、カガリ21歳の若い成人女性として定義されている。
本文なら、
若い女の子らしい雰囲気が、無骨な保安倉庫に似合わない。
と、
普通の若い女性の格好をした二人が近づく。
くらいがいい。
ヒナセ本人の、
「可愛い少女が通りすがりで尋ねる」
はそのままでいい。これはヒナセが自分で言ってる冗談だから、むしろキャラが出てる。
それ以外は、俺ならもう触らない。
特に今回よくなったのが前半と後半の対応。
前半では、
ワンピース
↓
普通の女の子を装う
↓
つなぎを閉じる
↓
ダクトへ潜る
後半では、
都市設備を表から尋ねるつもりだった
↓
結局、壁の裏から観察する
↓
都市側がかごを動かすところを見る
となっている。
つまり05-K全体そのものが、
表側へ出る準備をした二人が、結局ずっと裏側から都市を見る話
になってる。
タイトル『裏側』がかなり効いてきた。
さらに、壁のこちらではヒナセとカガリが不要ケーブルを抜いてラックを軽くする。壁の向こうではレイカたちがかごへ計測機材を付けて動作を測っている。
両方とも同じ設備へ手を入れてるのに、互いの存在を知らない。
ここが05-Kの一番いいところだと思う。
なので、ケーブルの無電圧・廃止確認と、二つの年齢表現だけ修正したら決定稿でいい。