F-03上方給水系統 区間通水・保圧試験計画書

文書番号:F03-WT-001/版:v1.1/区分:実施申請案

項目内容
作成篠宮レイカ
提出先・運用調整城崎ナギ
現場協力水無瀬澪、ボルド
提出日__
実施予定日運用調整後に指定
対象F-03上方の給水配管。旧給水図面から抽出したA〜Dの四区間案
基本条件金属管主体。既存の満水状態をなるべく維持し、区間を替えるたびに全量排水しない
実施規模現場三名による一区間ずつの順次試験。管制・昇降設備の運用支援は別途確保
進捗目標一日1区間を基本とし、準備・設備・残り時間の条件を満たす場合に2区間目へ進む
断水申請案一回の運用枠を3時間とし、追加確認・復旧遅延等の予備30分を含む。実際の枠は調整後に確定
実施条件区間票F-01の確認を完了し、開始許可を受けて着手する

本書の弁番号は対象を取り違えないための計画用仮符号である。現地銘板との対応を確認し、区間票へ記録する。現地の配管状態と異なる場合は、図面と操作表を更新してから実施する。

1. 試験目的

1.1 背景

F-03上方から集められるとされる排水の量が一時的に増加した。現時点のログでは増加は収まっている。給水側には幹寄り遮断弁の下流圧力ログがあるが、給水と排水の因果関係、漏水位置、計器異常の有無は確定していない。参照できる給水図面は古く、排水の現行系統図はない。

1.2 目的と到達点

  1. 給水側を現物に即して区間化し、供給源・使用先・その他の流出入から隔離できる範囲を確定する。
  2. 各区間の充水・排気・安定化後に、区間内の圧力の時間変化を観測する。
  3. 圧力低下等を認めた範囲について、使用流出、境界弁の漏れ、試験機材の漏れ、残留空気、温度・管変形等を確認し、次の調査対象を絞る。
  4. 試験操作・観測時刻を既存の給水圧力ログ・排水量ログと照合する。

本試験で「今回の条件では有意な圧力低下を認めない」と判断しても、過去の一時的な漏水や運用事象を否定するものではない。配管の強度保証、全系統の健全性認定、飲用水質の認定は本試験の目的に含めない。

1.3 基本方針

  • 原則として上流からA、B、C、Dの順に進める。異常・図面不一致・停止影響により実施可否を見直す。
  • 実施は一区間ずつとし、複数区間を同時に加圧しない。
  • 給水側で密閉・保圧が成立する範囲だけを対象とする。大気開放設備や重力排水系を、そのまま密閉加圧区間に組み込まない。
  • 管内水を可能な限り保持する。必要な局所排圧、補水、排気、復旧時の洗浄は省略しない。
  • 旧図の0.7MPa表記は当該枝の上流側の参考情報であり、全区間共通の試験圧・許容上限にはしない。

2. 区間図と対象設備

2.1 旧給水図面に基づく試験区間案

下図は旧給水図面に試験境界A〜Dを示した区間案である。配管寸法・標高は参照図面による。実施前に境界弁、分岐、接続口を現物照合し、不一致がある場合は区間図と操作表を更新する。

flowchart TD
    S["都市側上流"] --> V1["HV-001"]
    V1 -->|"A区間"| V2["HV-002"]
    V2 -->|"B区間"| V3["HV-003"]
    V3 -->|"C区間・上流側"| J["M17分岐点"]
    J -->|"C区間・下流側"| V4["HV-004"]
    V4 -->|"D区間"| V5["HV-005"]
    V5 --> U["下流居住区・共同水場"]
    J --> M["M17-HV-01"]
    M --> F["旧図:封止済み"]

その他の使用分岐・保守枝・連絡管は模式図から省略している。実施前に対象区間と受影響範囲を確認し、区間票へ追記する。省略された枝を「存在しない」として試験しない。

2.2 区間境界一覧

区間上流境界U下流境界D区間内測定点必須確認
AFW-F03-HV-001FW-F03-HV-002Uの下流側、Dの上流側幹寄り既設圧力ログの位置、区間内の枝、Aより下流の停止影響
BFW-F03-HV-002FW-F03-HV-003Uの下流側、Dの上流側区間内の枝、連絡管、Bより下流の停止影響
CFW-F03-HV-003FW-F03-HV-004Uの下流側、Dの上流側M17旧保守分岐、その他の枝、Cより下流の停止影響
DFW-F03-HV-004FW-F03-HV-005Uの下流側、Dの上流側下流使用先、別経路からの供給・逆流、C側との隔離

圧力計は、両方とも試験区間の内側に取り付ける。境界弁の外側を測る計器は、境界条件確認用として区別する。

2.3 設備識別

計画上の識別部位・機能確認状態
FW-F03-HV-001現地下見で確認した幹寄りの大きな遮断弁現物と旧図の位置関係は確認済み。操作性・水密性は未確認
FW-F03-HV-002〜005A〜Dを分ける既設遮断点候補位置、実弁、操作性、水密性を実施前確認
FW-F03-M17-HV-01M17旧保守分岐の既設根元仕切弁下流は旧図で封止済み。現物の封止状態・用途を確認する
既設上流圧力ログHV-001下流側の圧力記録計器位置、時刻、記録周期、欠測、精度を照合する
TEST-PG-U/TEST-PG-D区間内の上流・下流用仮設圧力計持ち回り使用可。計器製造番号と接続位置を区間ごとに記録する
TEST-P/TEST-HV-P試験用ポンプ/その接続を隔離する弁仮設機材。接続先、圧力条件、作動状態を確認する
試験用排気点・排圧点高所排気、局所排圧、必要な排水専用の既設弁があるとは限らない。現物と使用方法を区間票で指定する

2.4 図面不一致の扱い

封止記載と現物が一致しない分岐を認めた場合は、現物状態を記録し、用途・管理者・停止影響を確認する。当該分岐への供給停止を伴う試験は、影響範囲を再評価してから実施する。

図面との差異、確認方法、未確認事項をF-05票へ記録し、管制へ報告する。用途・管理者・流れの有無は、それぞれの確認状況を区別して記入する。

影響評価は、試験区間内の枝だけでなく、その区間を止めることで供給を失う下流側まで含める。M17に現用接続があった場合、CだけでなくA・Bの試験も停止影響の再評価対象となる。Dを先行できるかは、D以外への供給を維持できる接続と操作条件を確認し、順序変更の承認を得て判断する。

2.5 参照資料

参照した図面の識別・版・該当位置をF-01票へ記録する。詳細な配管寸法は参照図面を用い、試験圧の基準点、最高点・最低点、計器位置、操作対象は区間票で特定する。

資料本計画で使用する情報
F-03周辺旧給水図面経路、管径、延長、標高、遮断点、分岐、封止記載。図面にない項目は現物確認で補う
既設給水圧力・排水量ログ変動履歴、試験との時刻照合
断水対象区域・使用先の確認資料対象居住区、共同設備、連絡先、使用停止・復旧条件

3. 弁操作表と操作手順

3.1 操作の共通条件

  • 操作前の開閉状態・開度・封印・施錠等を記録する。最終復旧は一律全開ではなく、確認した運用状態へ戻す。
  • 図面不一致、行先不明、停止影響未確認の枝は、2.4の確認を終えるまで閉止しない。
  • 境界弁を閉じたことと、水密な隔離が成立したことを区別する。境界の反対側の圧力・流れ等を確認できる方法を事前に指定する。
  • 境界の漏れ込みは圧力低下を打ち消す場合がある。圧力が一定でも、それだけで隔離成立とは判定しない。
  • 他の使用先、連絡管、迂回路、ポンプ等からの流出入も確認する。逆止弁・調量弁を水密な隔離弁として代用しない。
  • 区間内の中間弁は、対象全体へ圧力が伝わる状態を確認する。減圧弁・逆止弁等が圧力の連通を妨げる場合は区間を再編する。
  • 弁の閉止順序、漸開・漸閉の方法、圧力差を小さくする方法は、現物に合わせて区間票へ記入する。離れた弁を合図なしに同時操作しない。

3.2 保圧中の境界弁状態

「閉」は、水密性の確認を伴う状態を指す。対象外の弁は、運用調整で定めた状態を維持し、無断操作しない。

試験区間閉止する上流境界閉止する下流境界M17-HV-01の扱いその他の枝
AHV-001HV-002原則操作対象外。ただしM17までの供給停止影響を事前確認A区間からの全流出入を隔離・確認
BHV-002HV-003原則操作対象外。ただしM17までの供給停止影響を事前確認B区間からの全流出入を隔離・確認
CHV-003HV-004区間境界となる枝として閉止・水密確認。現物不一致の場合は操作前に2.4へ戻るC区間からの全流出入を隔離・確認
DHV-004HV-005原則操作対象外。別経路がなければM17側の供給を維持できるD区間からの全流出入を隔離・確認

表中のHV-001〜005はFW-F03-、M17-HV-01はFW-F03-を前に付した完全識別へ対応する。

3.3 工程別の状態表

工程上流境界U下流境界D試験ポンプ接続排気・排圧点確認事項
作業前観測現運用状態現運用状態隔離現運用状態通常時の圧力、温度、流れ、弁状態、使用先を記録
接続・局所作業区間票の安全な隔離状態区間票の安全な隔離状態作業箇所を無圧確認して接続必要な箇所だけ管理して排圧加圧された継手を緩めない。既設接続口を優先し、配管全量排水を避ける
充水・補水・排気供給圧が適合する場合だけ管理して漸開閉原則隔離。別途承認した充水源を使う場合はその手順による必要な高所から順に排気下流使用先への流出を防止し、空気溜まりを解消。既存水圧だけで上限を超える場合は、この方法で充水しない
圧力調整・安定化閉・隔離確認閉・隔離確認必要時だけ接続して段階調整排気終了後は閉。圧力調整時の排水は記録試験圧、全地点の上限、温度、機材の漏れを確認
保圧観測閉閉ポンプ停止かつTEST-HV-P閉閉・漏れ確認区間内二点を記録。供給源・加圧源からの隔離を維持
再確認原則閉原則閉必要時だけ操作必要時だけ操作補水・排気・弁操作をしたら、それまでの観測を終了扱いとする
復旧圧力差を管理し承認順序で復元圧力差を管理し承認順序で復元隔離・安全に排圧後撤去必要な排気・洗浄後に運用状態へ先に使用先の受入を確認。漏れ、異音、給水回復、弁の最終状態を照合

3.4 実施手順

  1. 区間票、停止影響、機材、無線、担当者、復旧期限を確認し、開始許可を受ける。
  2. 必要な使用停止を確認し、指定した順序で境界と枝を隔離する。断水開始は実際に供給を制限した時刻から記録する。
  3. 既設接続口と局所隔離を優先して計器・ポンプを接続する。必要な箇所のみ排圧・排水する。
  4. 充水状態を維持しつつ必要な補水・排気を行う。排気量・補水量が想定外の場合は原因確認へ戻る。
  5. 供給源を隔離し、必要に応じて試験ポンプで承認された圧力へ調整する。急な加圧を避け、温度・圧力を安定させる。
  6. ポンプを停止して接続弁を閉じる。供給源・加圧源からの隔離、計器が区間内に通じていることを再確認する。
  7. 観測開始時刻をそろえて保圧を記録する。観測中は無記録の補水・排気・弁操作を行わない。
  8. 必要な再確認を行い、結果を「低下なし」「低下確認」「隔離不成立」「判定保留」「中止」に分類する。
  9. 定めた期限内に復旧する。供給を戻せない場合は、安全な停止状態と代替対応を管制へ引き継ぐ。

4. 計測条件・判定方法

4.1 区間票に記録する条件

図面・設備資料で確認できる値は、その出所をF-01票へ記録する。図面値と現物確認値を区別し、未確認項目を補って着手前に区間票を完成させる。試験圧、隔離、停止影響等の実施条件が未確認の区間は加圧しない。

項目決め方・確認内容
対象形状区間長、管径、材質、分岐、局所高所、最低点、概算保有水量。参照図面と現物の差異を記録
既存状態腐食、継手、支持、運用圧、圧力変動、過去の漏れ・補修の分かる範囲
圧力境界両端弁、全ての枝、別系統・加圧源・使用先、境界弁の水密確認方法
計器範囲、分解能、精度、点検・校正状態、ゼロ確認、時刻、接続位置・標高
接続機材ポンプ、ホース、継手、弁、栓、仮設支持の圧力条件と使用可否
充水・排気使用する水、供給方法、排気点、残留空気を確認する方法
試験圧基準計器位置での目標圧と中止上限。高低差・各部の許容圧・劣化状態・過渡変化・計器誤差を含めて設定
安定化圧力と水温の変化をどの時間・幅で確認するか。未安定時の打切り条件
判定条件検出したい低下量、計器・温度等の影響、観測時間、再確認の要否
停止・復旧影響先、断水枠、操作順序、復旧方法、復旧できない場合の引継ぎ先

4.2 試験圧の選定

本試験は老朽配管の診断を目的とし、確認した運用条件と設備状態の範囲内で行う。新設管の受入試験に用いる加圧倍率を機械的に適用しない。通常運転で圧力が掛かっていた事実だけで、今回の試験に対する健全性を保証しない。

試験圧は区間ごとに決め、TEST-PG-U等の基準点、最低点、最も低い許容圧の部品の位置を明記する。水が静止し同じ区間内で連通している場合、各点の圧力は概算として次で扱う。

各点の圧力[MPa] ≒ 基準点圧力[MPa]+0.0098×(基準点標高-各点標高)[m]

低い場所の方が圧力が高くなる。模式図上の上下位置を標高として計算しない。全地点で許容条件を満たす目標圧を設定できなければ、区間を小さくする等の再計画を行う。

ポンプ圧力調整手段、過圧を防ぐ手段、安全な排圧先を確認する。圧力源を遮断するだけでは、閉じ込めた圧力は消えない。過圧時・撤去時は、指定した経路から管理して排圧する。

4.3 計測配置・観測時間

項目本計画での設定案
圧力計区間内上流・下流の二点を基本。計器の接続弁が開き、区間へ通じていることを確認
境界外の確認必要な外側圧力・流れを別記録する。区間内計器との混同を防ぐ
温度水温を代表点で記録。直射・廃熱・大きな温度差等がある区間は追加測定を検討
保圧観測安定化・供給源とポンプの隔離確認後、20分を初回の観測枠とする
自動記録機材が適合すれば1秒間隔を基本案とし、実際の周期・時刻差を記録する
手動の照合記録観測開始、1、2、5、10、15、20分、および異常・操作が生じた時点
補水・排気観測中に必要となった場合は時刻・量・理由を記録し、当該観測を区切る。再安定化後は別の試行番号で開始
ログ照合既設圧力・排水量ログの記録周期、時刻差、欠測を確認。試験排水が検出されるまでの時間差も未確定として扱う

20分は工程計画上の初回観測枠であり、微小漏水を否定する保証時間ではない。自動記録機材を確保できない場合は、実際の記録間隔で検出可能な変化に評価を限定する。短時間の圧力過渡を十分に捕捉できるとは扱わない。

安定化に要する時間が見積りを超えた場合、保圧観測時間や復旧時間を削って帳尻を合わせない。

4.4 判定

圧力低下は各計器の開始値に対する時間変化として扱う。上下流の数値の大小だけで漏水位置を決めない。高低差による静圧差と、計器相互の誤差も区別する。

分類記録する条件・意味次の対応
今回条件で有意な低下なし隔離・排気・安定化・計測条件が成立し、あらかじめ定めた評価範囲を超える低下を認めない今回の圧力・時間・計器条件に限定して記録。過去の異常は継続調査
圧力低下を確認評価範囲を超える低下、または再確認すべき継続的低下を認める使用流出、弁、機材、温度、管変形等を確認し、再試験・細分化・目視調査を検討
隔離不成立使用や境界を通じた流出入を除外できない漏水判定を行わず、隔離方法・対象範囲を再検討
判定保留排気、安定化、計器、温度影響、判定基準等の条件が不足不足条件を記録し、必要な再確認を計画
中止設備異常、通信断、停止影響、時間等により継続不可安全な停止・復旧または引継ぎ

有意な変化の判定幅は、計器の精度・分解能・再現性と、温度等の影響評価を踏まえて区間票へ記入する。評価できない状態で一律の許容圧力低下値を設定しない。基準未確定の測定は傾向記録に留め、「低下なし」の確定判定に使わない。

明確な漏れを目視した場合は位置・状態を記録して対応する。保圧結果だけで穴の位置、使用者、接続の承認状況を確定しない。

5. 人員、工程、断水枠

5.1 人員と権限

担当役割配置・制限
篠宮レイカ計画、手順進行、計測・時刻照合、記録、管制連絡上流の計測・操作拠点。加圧操作はボルドと連携し、単独で複数拠点を受け持たない
ボルド機材接続・点検、ポンプ、上流側弁、局所漏れの監視上流側の操作・監視拠点
水無瀬澪下流境界の操作、下流計器の確認、現場報告下流側の操作・監視拠点
城崎ナギ管制、断水・使用先との調整、実施状況の把握、運用判断管制側。設備管理側・区域管理担当との調整を行う
昇降設備運用担当等F-03の限定運用、人員・機材搬送搬送時刻・荷重・使用区間を事前調整する

現場の指示担当、各操作担当、管制の連絡先、当日の作業終了時刻をF-01票へ記入する。弁操作・加圧は、指定された担当が連絡を取りながら行う。

誰でも異常を申告して操作の停止を求められる。中止後の再開、断水範囲変更、次区間への移行は、管制と確認してから行う。最終実施承認者・現場の指示系統はF-01票へ記入する。

5.2 三名での実施条件

  • 加圧・保圧中の主な監視拠点を上流・下流の二か所に収める。
  • 安全な既設通路で弁・計器・排気点へ到達でき、必要な無線連絡が成立する。
  • 排気作業は準備段階に順次行う。保圧中に第三地点への常駐が必要なら応援または区間再編を行う。
  • 大規模な加工、重い弁の補修、支持構造の補強、特殊な立入作業を同じ三名の通常工程へ組み込まない。
  • 観測中の巡回で操作・監視拠点を空けない。巡回が必要なら工程を分けるか、別要員を置く。

5.3 工程見積り

下表は、現物照合・機材準備を終え、満水状態を維持できる場合の工程見積りである。区間ごとの配管容量、排気条件、機材接続、移動条件を区間票で確認し、必要に応じて調整する。

区間内工程見積り
使用停止・境界弁の最終確認、隔離操作10〜15分
必要な充水・補水、排気10〜20分
圧力調整、安定化確認10〜15分
保圧観測20分
圧力調整、弁復元、給水復旧確認10〜20分
合計60〜90分/区間

初回は確認・調整の追加を見込み、90〜120分/区間の時間を確保する。接続口が使えない、空気が抜けない、弁が閉まらない等の場合は、この見積りを適用しない。

機材搬送・計器照合・現地下見は可能な範囲で断水前に済ませる。ただし、接続のために供給を制限する時間は断水時間へ含める。試験区間の管内容量と充水能力を確認し、小型試験ポンプだけで大きな空配管を短時間に満たす前提を置かない。

5.4 一日の工程と進捗目標

段階内容断水との関係
前段承認条件の確認、ログ時刻照合、使用先調整、搬送原則として断水前
現地準備弁・枝・封止状態・接続口・排気点・排水先の確認供給へ影響する作業は断水枠へ算入
主試験原則として上流側の実施可能な一区間を試験・復旧申請した運用枠内
追加試験条件が良く、所要時間と予備を確保できる場合のみ二つ目へ同じ受影響先の累積停止時間も確認
後段機材撤収、ログ回収、記録整理、翌日計画復旧確認後

一日1区間を基本とし、5.5の時間条件を満たす場合に2区間目を実施する。現物照合で実施を保留した場合は、確認結果と残る条件を報告し、翌日の工程を調整する。

5.5 時間の管理

  • 運用枠3時間、その内数として予備30分を確保する申請案とし、承認された開始・終了時刻へ読み替える。
  • 区間の通常復旧時間は3.3および5.3の工程に含まれる。予備30分は通常工程とは別に確保し、追加確認や復旧遅延等に充てる。3時間の外側へ追加しない。
  • 次区間の開始条件は、残り時間が、その区間の準備から復旧までの見積り+予備時間を満たすこととする。
  • 断水時刻は、供給制限開始から使用先の受入・供給復旧確認までを記録する。弁を開けた時刻だけを復旧完了時刻にしない。
  • 区間を替えても同じ使用先が停止し続けていれば、断水時間をリセットしない。短い一時通水だけで生活・設備上の影響が解消したとも扱わない。
  • 断水枠、作業終了時刻、搬送の使用可能時間のうち、最も早い期限までに復旧・撤収できる工程とする。

5.6 断水周知・使用先との調整

HV-005下流の居住区・共同水場を含め、各区間の遮断による受影響範囲を確認する。試験は調査期間中の計画断水として、実施日、時間帯、対象区域をまとめて事前周知する。

  • 区域管理担当を連絡窓口とし、対象区域の掲示・放送等で住民へ周知する。
  • 共同水場・共同設備の管理担当と、使用停止、必要な備水、復旧確認を調整する。
  • 延期・中止・日程変更・復旧完了は、同じ周知経路で知らせる。
  • 全A〜Dの試験について、下流居住区への影響を確認する。同じ使用先に対する累積停止時間を管理する。
  • 周知対象外の接続が判明した場合は2.4に戻り、用途・管理者・停止影響と、必要な追加周知を確認する。

対象区域、影響人口、周知日・方法、区域管理担当、停止・復旧条件はF-01票へ記録する。

6. 中止・保留・復旧条件

6.1 実施前の保留条件

状況対応
図面と現物が一致しない、用途不明の接続がある記録して用途・管理者・停止影響を確認。影響する試験を保留
境界弁の水密性や別経路からの流出入を確認できない区間を再編、境界確認方法を追加、または隔離不成立として扱う
試験圧・許容上限・接続機材・支持に根拠がない加圧しない。条件確認または補修を先行
排気点、安全な排圧・排水先がない必要な方法を確保してから実施
必要人員、通信、現場の指示・監視体制、使用先連絡が成立しない配置・工程を変更し、条件が整うまで着手しない

6.2 試験中の停止・中止条件

状況直ちに行うことその後
圧力が中止上限に達する、制御不能な上昇加圧を停止し、指定の方法で圧力を管理原因確認まで再開しない
噴出、継手・支持部の移動、危険な異音等操作停止、立入を制限し、管制へ報告安全な隔離・排圧と、補修・引継ぎを判断
予期しない圧力上昇や流出入隔離状態・使用先を確認有効な保圧結果として判定しない
無線断、担当者不在、監視不能新たな操作・加圧を停止事前に定めた連絡不能時手順で安全状態を維持
重要な使用先への想定外の影響試験停止、管制連絡安全な復旧または代替供給等の運用判断へ移る
安定化未成立、計器異常、条件不明当該観測を保留修正後に別試行として開始するか延期
残り時間が安全な終了・復旧に不足追加試験・再試験を行わない復旧を優先する

中止は「全ての弁を急に閉める/開ける」を意味しない。閉じ込めた圧力、下流状態、漏れ位置を踏まえ、区間票に定めた操作で対応する。

6.3 復旧と引継ぎ

  1. 試験ポンプの停止と隔離を確認する。必要な圧力差を管理してから、承認された順序で通常系統へ戻す。
  2. 必要な排気・洗浄を行う。試験水・排水の受入先を確認し、量・時刻を記録する。
  3. 計器やホースを外す箇所は局所的に隔離・無圧確認し、接続口を復元する。
  4. 運用中の圧力、漏れ、異音、使用先の受水を確認する。
  5. 弁の最終状態、封止、残置機材、使用制限を記録し、管制と確認する。
  6. 損傷等により通常復旧ができない場合は、無理に送水せず、安全に維持できる境界と使用制限を引き継ぐ。停止継続時間と担当者を明示する。

7. 記録様式

未記入欄を確認済みの意味で使わない。該当なし、未確認、測定不能は区別して記入する。時刻は記録機器の基準と補正の有無を明示する。

F-01 区間受入・実施条件票

項目記入欄
実施日/区間/試行番号
参照図面の識別・版・該当位置/区間図の版
現地銘板との対応/図面と現物の差異
上流境界U/下流境界D
全分岐・連絡管・使用先/停止影響
対象区域・影響人口/周知日・方法/区域管理担当
図面不一致の有無/F-05記録番号
管材・管径・区間長・概算保有水量/参照箇所・確認方法
高所・最低点・計器標高
腐食・継手・支持部の確認
境界弁の水密確認方法・結果
充水源・方法/排気点/排圧・排水先
圧力・温度計の識別、精度、範囲、点検状態
通常時圧力の確認値と確認条件
基準点/目標試験圧/各点の中止上限と根拠
安定化条件/観測時間/圧力変化の評価幅と根拠
弁の閉止・復元順序/圧力差を管理する方法
通信断・異常時の操作/復旧不能時の引継ぎ
当日の断水開始予定/復旧期限/予備時間
レイカ・澪・ボルドの配置/追加支援
現場指示担当/操作担当・操作範囲/作業終了時刻
技術条件確認者/運用調整確認者/最終実施承認者
着手可否/残る条件

F-02 弁状態・操作記録

弁の完全識別作業前状態・開度予定操作操作時刻操作者確認者・確認方法最終状態備考

F-03 機材・時刻照合記録

機器/ログ名製造番号・記録識別取付位置・区間内外標高精度・範囲記録周期基準時刻との差点検・接続確認
TEST-PG-U
TEST-PG-D
温度計
既設上流圧力ログ
既設排水量ログ

F-04 保圧観測記録

区間:__ 試行番号:__ 基準計器:__ 目標圧:__MPa 観測開始時刻:__

経過時間実時刻上流圧力 MPa下流圧力 MPa水温 ℃境界外の確認操作・漏れ・異音等
0分
1分
2分
5分
10分
15分
20分
異常・操作時

補水・排気等で観測を終了した時刻:__ 理由:__ 次の試行番号:__

F-05 図面不一致・用途未確認接続の記録

項目記入欄
発見日時・発見者・位置・写真番号
図面上の状態
現物の状態(見たこと/聞いたことを区別)
流れ・圧力の有無と確認方法
追跡できた範囲/未確認範囲
用途・管理者・承認記録の確認状況
当該接続への供給停止を伴う試験区間
保留した操作・試験/継続可能な調査
管制報告時刻/指示者/指示内容
再評価結果・再開条件・図面更新番号

F-06 補水・排水・断水影響記録

開始〜終了時刻区間・操作補水量排水量量の確認方法排水先受影響先・停止状態ログ照合上の注意

量を直接測れない場合は概算と明記し、その根拠を残す。試験に起因する排水を、元の異常が再発したものとして数えない。

F-07 判定・復旧・引継ぎ記録

項目記入欄
区間・試行番号/実施条件
判定分類/その根拠
圧力低下以外の確認事項・交絡条件
今回分かったこと/分からないこと
再試験・細分化・追加調査の要否
供給制限開始時刻/使用先の復旧確認時刻
同じ使用先の累積停止時間
弁・封止・接続口の最終状態
漏れ・圧力・異音・受水の復旧確認
残置機材・停止継続箇所・使用制限
管制への引継ぎ先・時刻・次の担当
記録者/確認者

実施承認欄:承認者__ 承認日__ 条件・指示__

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