必須要件は読んだ。
特に3話を考える上で重要なのは、
- 『バベル』の戦闘は「敵を倒す話」ではなく「構造制御の話」
- 対立は善悪ではなく「何を優先して残すか」の違い
- 1シーン=1感情変化+1情報開示が原則
- 誰も悪ではなく、必要だから動いている衝突を書く
この前提で見ると、今の3話案は少し危険。
理由は単純で、
「全員の見せ場」がある ↓ 「誰の話なのかわからなくなる」
状態に近い。
今の構想の一番良いところ
実は、
流路封鎖
↓
制御落下
という流れ自体はかなり強い。
なぜなら、
1話 事故
2話 選別
3話 実際に切る
だから。
テーマが段階的に進んでいる。
特に
流路封鎖は静かな死
制御落下は目に見える死
という対比がある。
これはかなり『バベル』らしい。
問題は「主人公軸」が多い
今の案だと
- 悠人
- 澪
- ヒナセ
- セナ
- 真琴
- ナギ
- レイカ
- カイ
- ボルド
全員に感情変化を与えようとしている。
これは1話なら無理だった。
2話でもかなりギリギリ。
3話でやると散る。
俺なら3話の主人公を澪にする
理由。
3話の本質は
「切る」
だから。
選別局の話。
つまり澪。
澪
流路封鎖指揮
↓
住民反発
↓
ヒナセ妨害
↓
流量維持失敗
↓
制御落下決定
↓
最後まで立つ
これだけで一本通る。
ヒナセは3話の裏主人公
ここはかなり面白い。
2話までのヒナセは
水が欲しい
だけだった。
でも3話では
誰を生かす?
になる。
これは大きい。
例えば
仮設バイパスを一本しか守れない。
- 子供の多い居住区
- 循環炉
どちらか。
みたいな。
ここで初めて
外壁民も選別する
になる。
これが熱い。
選別局だけが選別する話じゃなくなる。
悠人は前半だけでいい
ここはかなり削った方がいい。
正直、
悠人の挫折
真琴の失敗
両方やると被る。
俺なら
前半
悠人
↓
失敗
↓
退場
中盤
真琴
↓
もっと大きい失敗
にする。
悠人は真琴の前フリ。
ナギとレイカは統合した方がいい
今の案だと
ナギ失策
↓
レイカフォロー
になってる。
でもこれだけで1シーン食う。
むしろ
ナギが判断を誤る
↓
レイカが気づく
↓
二人で修正
の方がいい。
1話でもそうだったけど、
この二人は対立より
「現場と管制」
として動いた方が魅力が出る。
セナとカイを後半の主砲にする
これは賛成。
むしろここが3話最大の見せ場。
1話では
セナ
「壊してしまった」
だった。
3話では
セナ
「それでも支える」
にしたい。
だから制御落下シーンは、
アクションじゃなくて、
アンカーが崩落方向を支え続ける話にしたい。
カイは
「切る側」。
セナは
「支える側」。
対比が綺麗。
ボルドは最後まで取っておく
実は一番もったいないのがボルド。
今案だと最後に少し出てくるだけ。
でも、
流路封鎖された地区で
最後まで工学的抵抗を続ける男
として描くと強い。
澪
「止める」
ボルド
「繋ぐ」
この対立はかなり『バベル』らしい。
俺の再編案
前半
悠人挫折
↓
澪流路封鎖開始
↓
ヒナセ妨害
↓
ボルド抵抗
中盤
流路封鎖進行
↓
真琴判断ミス
↓
ナギ・レイカ修正
↓
制御落下決定
後半
ヒナセ絶望
↓
ボルド最後の抵抗
↓
カイ切断作業
↓
セナ崩落保持
↓
澪責任を受け入れる
こうすると、
実質主人公は
- 澪
- ヒナセ
の二人になる。
その周囲を
- 真琴
- 悠人
- ナギ
- レイカ
- セナ
- カイ
- ボルド
が回る。
かなり見やすくなる。
今の案は「面白い要素」は多い。
問題は不足じゃなくて過積載。
『バベル』の美点は群像劇だけど、各話ごとには必ず感情の中心人物がいた方が強い。
3話なら、その座は澪だと思う。
それは入れた方がいいと思う。
むしろ3話の前半に必要。
理由は単純で、
1話の傷跡を見せるシーンになるから。
例えば今の案だと、
3話冒頭でいきなり流路封鎖が始まる。
でも視聴者からすると、
「あれ?アンカーとドリルクローどうなったの?」
が残る。
特にアンカーは1話ラストでかなり印象的に壊れている。
だから一度見せておきたい。
ただし、
ここで機体整備の説明はしない。
必須要件にもある通り、
設定を説明しない。存在させる。
例えば。
03-B
整備ドック
視点:セナ
アンカー。
まだ片腕が外されている。
床には歪んだ装甲。
交換待ち部品。
溶接火花。
整備員たち。
整備員
「油圧系は通った」
別の整備員
「右肩まだ駄目だ」
セナ
黙って機体を見る。
カイが来る。
缶コーヒー。
カイ
「まだ白いな」
セナ
「……消えませんから」
カイ
「そういう意味じゃねぇよ」
みたいな。
これだと
感情変化は
セナ
事故から逃げていた
↓
機体を見る
↓
向き合い始める
情報開示は
保安群の損傷状況
だけ。
原則にも合う。
さらに良いのは、
このシーンで
ドリルクロー
アンカー
の役割差
を描けること。
アンカー
支える機体
ドリルクロー
切る機体
3話後半の
制御落下
に直結する。
俺なら、
3話冒頭はこんな流れにする。
A 選別局招集
澪
B 整備ドック
セナ・カイ
C 流路封鎖決定
澪
D 外壁地区
ヒナセ・ボルド
E 出撃
これだけで、
「事故の後始末が終わっていない」
空気を作れる。
そして後半の制御落下で、
アンカーが再び荷重を受け止めた瞬間、
視聴者は
「あのボロボロの機体でまた支えるのか」
になる。
その方が熱い。
単なるロボ再出撃じゃなくて、
前回の傷を抱えたまま現場へ戻る話になる。
これはセナのテーマとも綺麗につながる。
2話の流れを見た。
改めて思ったのは、2話は実は
「選別局編」じゃなくて「澪が選別に巻き込まれる話」
なんだよね。
真琴は案内役。 悠人は反発役。 ヒナセは被選別側。
でも感情の中心はずっと澪。
だから3話もその流れを継承した方が自然。
あと2話で参考になるのは、
真琴の説明が非常に少ないこと。
02-Aで思想説明。
02-Bで現場確認。
02-Cで実務開始。
その後はほぼ住民側へ移る。
つまり、
説明→現場→被影響者
の流れ。
3話も同じ構造が使える。
俺なら仮採番はこうする。
第3話『流路封鎖』(仮)
03-A
『保持対象から外す』
登場
- 真琴
- 澪
- 悠人
目的
- 3話テーマ提示
- 流路封鎖決定
- B-19切断計画説明
2話の02-Aポジション
03-B
『整備ドック』
登場
- セナ
- カイ
- 整備班
目的
- アンカー修復状況
- ドリルクロー修復状況
- セナの事故後遺症
- 後半への布石
03-C
『止まる音』
登場
- 澪
- 選別局職員
目的
- 流路封鎖開始
- バルブ閉鎖
- 水音停止
この話の最初の見せ場
03-D
『違和感』
登場
- ヒナセ
- ボルド
- ミネ
目的
- 水流低下発覚
- 異常察知
03-E
『生き延びる工学』
登場
- ヒナセ
- ボルド
目的
- 違法バイパス
- 仮設ポンプ
- 外壁民抵抗開始
必須要件の 「生き延びる工学」 の実演回
03-F
『数字』
登場
- 澪
- 悠人
目的
- 封鎖効果確認
- 予想より維持される流量
ヒナセ達の抵抗に気づく
03-G
『まだ流れている』
登場
- 真琴
- 澪
- 悠人
目的
- 外壁民側工作判明
- 再封鎖指示
真琴の有能さ
03-H
『選ぶ』
登場
- ヒナセ
- ボルド
目的
- 一本しか守れない
- 何を残すか
ここでヒナセ初選別
かなり重要
03-I
『昇降局』
登場
- ナギ
- レイカ
目的
- 流量変化影響
- 昇降路トラブル
ナギ編開始
03-J
『失策』
登場
- ナギ
目的
- 判断ミス
- 状況悪化
03-K
『補正』
登場
- レイカ
目的
- ナギ支援
- 被害抑制
03-L
『予想外』
登場
- 真琴
- 澪
目的
- 流路封鎖だけでは不足
- 保持解除検討
ここで話が次段階へ
03-M
『壊れ始める都市』
登場
- ボルド
- ヒナセ
目的
- 荷重異常
- 軋み
- 沈下
制御落下の予兆
03-N
『保持対象から外す』
登場
- 真琴
- 澪
目的
- 制御落下決定
3話最大の決断
03-O
『再出撃』
登場
- セナ
- カイ
目的
- 保安群出動
- 制御落下作戦開始
03-P
『切る者』
登場
- カイ
目的
- 支柱切断
- ドリルクロー活躍
03-Q
『支える者』
登場
- セナ
目的
- アンカー荷重保持
- 崩落方向制御
03-R
『最後の抵抗』
登場
- ボルド
- ヒナセ
目的
- 住民避難
- 工学的抵抗
03-S
『落下』
登場
全員
目的
- 制御落下成功
03-T
『それでも流れる』
登場
- 澪
- ヒナセ
目的
- 結果確認
- 次話への余韻
このくらいの粒度なら、
1シーン1情報開示
を維持しながら後で統合もできる。
実際に執筆を始めると、
03-I〜03-Kは1シーンに圧縮されるかもしれないし、
03-D〜03-Hも整理されると思う。
でも今は細かく切っておいた方が設計しやすい。
特に今回は、
澪ライン (選別局)
ヒナセライン (外壁民)
セナ・カイライン (保安群)
ナギ・レイカライン (昇降局)
の4本を並走させて、最終的に03-Sの制御落下へ収束させる構造が綺麗だと思う。